久しぶりの楽しい時間
「ここが食事街で良いの?」
「多分ここだよ」
多分、合ってるはず…
「セリナ、それ本当に?」
「多分ね、それに食べ物屋があるし、ここでしょ。」
「う~ん、父と来た時より、賑わっている。」
「いつ来たの?」
女の子は少し暗い顔をしている。
「数年前だよ。セリナどうしたの?そんな顔して。」
話、逸らした方が良さそう。
「な、何でもないよ、それより着いたんだし何か食べない?」
「そうね、セリナは何食べるの?」
「何食べようかな、別に何でも良いけどね。」
「じゃあ、一緒の物を頼もうよ。」
一緒の物を頼もう…悩むなぁ、どうしよう。
「セリナどうしたの?」
まぁ、別に良いかな、よし食べよう!
「ううん、何でもないよ、よし~!食べよ。」
「うん、そうだね。」
「何食べるの?君は。」
「私は、あれにする!」
あ、あれ、まさかのサンドイッチの人じゃない。
「サンドイッチ..」
「セリナは何にする?」
「私も、サンドイッチにするよ〜。」
「やった〜、セリナと同じ物だ〜」
「そんなに嬉しいの?よく分からないけど…」
「嬉しい、だって私友達としょくじした事無いから。」
「そ、そうなんだ…」
何か変な事聞いちゃったかも…
「それより行こ、セリナ。」
「え、あっ、うんそうだね。」
「セリナどうしたの?。」
「な、何でも無いよ」
「そんなに落ち込まないでよ。」
「じゃ、じゃあ一緒に行こ〜」
キラキラした目でこっちを見てくる、こう言う攻撃には慣れない。
「分かったよ、一緒に行こ?」
「うん!行こう。」
という訳でサンドイッチを買った。
「以外と美味しいね」
ちょっと固いけどね。
「これも美味しいよ、セリナ。」
「本当かな?」
「本当だよ、凄く美味しいよ。」
私は女の子のサンドイッチを一口食べる。
「美味しいね。」
「セリナ、ひどい。」
少し怒ったようなポーズをして私の、サンドイッチを食べてくる。
「あ〜!私のサンドイッチ!食べたなぁ〜!」
そう言う会話をして、笑いながら食事をする。
何か久しぶりかも、こういう食事…昔、お母さんが生きていた時みたいなあの楽しい時間…
「もうお腹一杯だよ。」
「私もだよ~、セリナ、次どうする?」
「ごめん、私、もう行かないと、友達が待ってるから。」
これ以上ここで、遊んでるとココに怒られそうだし。
「そう…だよね、セリナ、バイバイ。」
「うん、またね。」
早く行かないと、走って行こうかな。
また会えると良いなあの子と…