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王子、訃報を聞く


「ふぅー、極楽極楽。」


アリサといい汗を流した俺は、風呂に入っていた。

王家専用の風呂場は、広くて豪華だ。

しかも、しかもだ!

身体を洗ってくれる素っ裸のメイド達が控えている!

ひゃっほーい!

王子の生活最高だぜ!

いつもは身体を洗ってもらいつつ、メイド達といやーんあはーんな事をしている。

しているのだが・・・。

ハムソンが大事な要件があるとかで、泣く泣く諦めた。


「ごくごく、ぷはーっ!風呂上がりの牛乳は美味いぜ!」


「それは良かったですね、王子。」


ハムソンがジト目で俺を見ている。

真昼間からメイドと素っ裸で、ベッドに居たのが気にいらないようだ。

お前もたまには、息抜きしろよ。

仕事一筋は身体壊すぞ。

平凡な容姿のハムソンだが、ギルゼーヌ公爵家の次男坊。

真面目で温厚な性格。

俺の教育係であり、城で働く優秀な文官。

婚約者は居たが、8年前に流行り病で亡くなっている。

貴族の女性達から見れば、優良物件。

しかし、ハムソンは縁談を全て断っている。

一時期はホモの噂もあったな。

噂流したの俺だけど。

女を知れば、こいつも良い方向に変わると思うのに。


「で、何があった?」


「国王陛下が亡くなりました。」


「へぇー・・・・なんだと!?」


親父が死んだ!?

そんな馬鹿な。

確か今日は魔物討伐だった。

新米兵士達の訓練を兼ねたゴブリン退治。

士気を上げる為に、いつも親父は参加していた。

ゴブリンに殺された?

・・・いや、それはない。

護衛の騎士達がいたはずだし、ゴブリン如きに負ける親父じゃない。


「何故死んだ?」


「報告によれば、魔物の中にゴブリンキングが居たそうです。」


「まじか。」


下級魔物のゴブリンは雑魚だ。

ただし、魔物は職業が加わると、強さが格段に跳ね上がる。

魔物のランクは、SS・S・A・B・C・D・E・Fの8段階。

DからFが下級魔物。

BからCが中級魔物。

SからAが上級魔物。

SSは最上級魔物。

ゴブリンは当然Fランク。

ゴブリンメイジになると、FランクからDランクになる。

ゴブリンキングは・・・Aランクだ。


「ゴブリンキングに殺されたのか?」


「・・・相打ちだったそうです。」


「そうか、分かった。」


親父は、俺の武術の師匠だった。

戦って1度も勝てた事がない。

あんな強い親父が、俺より先に死んだ。


「・・・・・・・。」


「王子、心中お察しします。」


死ぬなよ、親父いぃぃっ!

次の王は俺じゃん!

王になったら今までみたいに、自由気ままに生きていけない!

ちくしょおおおおおおおっ!

・・・あっ、待てよ。

優秀な部下達に、任せておけばいいか。

ふぅ、焦ったぜ。


「それでは、王妃様達にも報告してまいります。」


「!!!」


わ、忘れてた。

親父が死んだ今、俺の命が危ない。

敵が近くにいたよ。

第二王妃ミレネヴァと第二王子サーレン。



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