要請、要請
要請、要請
特局の0班では朝からスターダストに関する事件が次々に回され、誰も特局に戻る事が出来ず現場を駆けずり回っていた。
ビルの解体現場では襲い掛かるショベルカーの爪を躱し、勇司が火をつけた銀色に輝く煙草の煙を吸い込み、一気に吐き出す。
【真銀煙・パテ】
ショベルカーの動作部分の継ぎ目に煙が入り込み銀色に光るパテのように固まると、途端にシショベルカーの爪の動きが悪くなる。その隙に運転席へと乗り込み、勇司は赤い瞳をした作業服を着た㊚を外に引きずり出すと、紫色の煙を吐きかけ行動不能にして直ぐ様確保する。
少し離れた場所では久信が走ってくるロードローラーを正面から駆け上がり、風防のない運転席に乗っている男を蹴り落とし、手錠をかけていた。
「これで朝から三人目だぞ。それも建機ばっかりだ、そして全員同じ作業服だな。何事だこれ?」
「少々問題が発生しているのは間違いないようですね。同じ会社の従業員が続々と暴れ回っていますし、何かが仕組まれているようです。」
「だよなーっ、てる間に次かよっ!えとえと次は高速道路上でトラックが暴走中ってか。」
「では行きますよ。とにかく一度全てを落ち着けない事には次の行動が予測できません、今は片っ端から片付けていきます。」
二人は車に乗り込み、急ぎ次の要請先へと向かうのであった。
建設途中のマンションの中では、スーツ姿のピッチリとした七三分けの男が黒くサイズの大きい手帳を見ながら、歩いていた。
「予定は大幅に変更でしょう。こう忙しくても私の特技にとっては悪いものではないと。」
手帳を手提げカバンに戻し、ほぼほぼ完成している廊下を歩く竜胆の目の前に、赤い瞳をした作業服姿の男三人が各々道具を持って立ち塞がるが、竜胆は歩みを止めることなく進んでいく。
飛んでくるドライバーを片手でキャッチし床に捨てると、振られるノコ、ハンマー、ドライバーを避けながら三人の間を縫う様に歩き抜け、更に先へと歩き出すと、三人の作業員たちは床に倒れていった。
「動きに意思を感じない。薬だけではなく、何か別の要因も関係してると。」
竜胆は小さく呟きながら歩き、マンションの中にいた作業員達を無力化すると、一人外に歩き出し疲れた表情一つ見せず、淡々と着実に要請をこなしていくのであった。
なんとなくの新事件というよりも、続いてるって感じです。多少長くなりそうなので、気長にお付き合いください。




