第7話 港町フィランデル
無報告で投稿が遅れて申し訳ございません、お詫びとして本日は2話更新する予定です。明日以降はまた毎日投稿を目指して頑張ります。
「フィランデルに着いたー!!!!!」
「お疲れ様でした。初めての冒険で様々なイレギュラーがありながらも良く頑張りました。冒険に関して様々なことを教えてたのでおそらくゴルドナ中を冒険できると思います。もし不安なら、いろんな場所で様々な戦闘スキルを習得することができるので、探してみるのもおすすめですね。」
「ありがとうございました! ジルさんがいなければここまでこれなかった思います。ここでお別れになってしまいますけど、また会ったときはお話したり冒険したりしましょう!」
「そうですね、私も楽しかったです。なんだか不思議な話が多かったので聞き飽きなかったですね。次合うときはどんな話が出てくるのか楽しみです。ではまた会いましょう。」
「はい! また会いましょう!!」
こうして、ジルさんとはフィランデルの入り口でお別れをした。道中に聞いた話によると、ジルさんが使っていた剣術は彼が来たクルーランドより北デントロンで学べるものらしい。
それはさておき、今僕がいるフィランデルは港町で、北や南、さらには海の反対の西側の都市から様々な物が流通する都市である。そのため、初めに冒険物資を整えるならこの町がおすすめなんだそう。ということで、これまでの冒険ではそこまで時間が立っていないので、消耗品の消費はそこまで大きくないものの、いくつかの問題があった。それは、冒険に必要な物資を持っていくバックがそこまで大きくなく、冒険で不便なことが多かったことである。そこで、まずはバックのお店へ向かった。お店に入ると、様々なデザインのバックがあった。デザインに関してはあっちの世界の現代にあるデザインにもかかわらず、それが麻で縫われていて防水性が担保されいたり、生糸のような糸のサルスで縫われたやや華美なデザインのものがあったりした。そこで僕は、そういう高性能だったりデザイン性があるものは避け、とても無難ないくつもの材料の繊維を使ったとてもバランスの良いリュックサックを買った。これが意外に値段が安かった。
「あの、少し気になったことがあったのですが、このバッグって麻やグート毛、サルスが使われていると表示されているのですが、このバッグはこの中で一番安いグート毛だけを使った商品よりも値段が安い気がするのですがそれななぜですか?」
「これはですね、このゴルドナの人たちは基本的に一種類の糸で作られたものを好む傾向にあります。そのほうが性能がいいと信じられているからですね。そのため、この合成繊維で作られたバッグは売れず、基本的に価格が安くなることが多いです。初心者の方やこういうものにあまりお金をかけたくない人にはたまに購入されます。」
「なるほどです。教えてくれてありがとうございました。」
「いえいえ、また何かご不明点等ございましたらお申し付けください。」
この世界の人はそんなこだわりがあるのか、ジルさんもバッグどの繊維に使っているか聞けばよかったな。とにかく新しいバッグを購入し、これまで積むことのできなかった物資の調達を始めた。まずは、衣類である。特に宿に泊まった時に下着が不足することがあり、それぞれの宿には洗濯板と洗剤は用意されているのでローテーションを組んで使えるようにした。他にも、外側の衣類もパジャマとチャコルドさんから頂いたものしかないので、新しい冒険用の服を買った。もちろん、いろんな虫や植物から守れるものである。ここでも価格が低い合成繊維を購入した。
その後、宿を予約し、夜寝るまでの間フィランデルの町中をふらつくことにした。さっき物資を調達したあたりとは反対の北のほうへ歩いてみると何やら学校のようなものを発見した。そこは何とギルドと冒険者育成学校が併設となっている場所であった。路銀がやや減ってきていたので明日やるクエストを受注するために立ち寄ることにした。中へ入るとどこかで見覚えのある姿が目に入った。あの金髪ボブの人は…!
そう、チャコルドさんの娘のティアことカボディアである。前に会った時はアクシデントによって険悪な関係となってしまった。そのため、自分としてはかなり気まずいから、なるべく気づかれないようにクエストを受けよう。そういって、自分は空気だと念じながら近くの遺跡調査のクエストをやることにした。そうして、さっさとギルドを出ようとしたその時――
「ちょっといい?」
「いえ、いやです」
「来て!!!」
「いやです」
「来い…」
「…」
無視を貫こうとしたが、とんでもない力で引っ張られ、ギルドの裏に連れてこられた。
「どうしてここに来たの変態? まさか私を追っかけて…キモ…」
「これなんて返すのが正解なんですか? 違うって言っても押し問答になるし、黙りこくると肯定とみなされるし…」
「そんな理不尽しないわよ で?何でここにいるの?」
「チャコルドさんに勧められてここまで来ました。」
「あの…クソ親父さては仕組んだわね? 次帰ったらシメよう」
ごめんなさいチャコルドさん…僕のせいで…それはさておき、他の漫画作品ではもっと理不尽なツンデレは存在するのだが、思いのほかカボディアさんはしっかりしていて安心した。これなら誤解を解くのもそう時間はかからないだろう。あれ?どっちかと言えば被害者は僕だよな…?
「いや、僕もまさかここに本当にいるとは思っていなくて…」
「ん? ということは私がここにいるということを知っていた?」
あ、しまったここで冒険者やっているの言うんじゃなかった。
「本当にストーカーだとは思っていなかったわ…超ド変態!!!」
「誤解です…」
こうして小一時間ほど口論した後、カボディアさんが冒険者の先輩としてのアドバイスをくれた。
「いい、あんたが受けた遺跡調査クエストは基本的に戦わなくていいものの、罠に引っかかったり遺跡内のモンスターに出くわすとどうしても逃げるだけじゃ対処できないときが来るの。そういう時は基本的に自分の習得している武術なり戦闘スキルを使って戦わなきゃならないの。あんたそういうの出来る?」
「いままでスポーツ一つもやったことないです。」
「よくそんなんでここまで来られたわね! 相当運がよかったのね。今回は私がついて行ってあげるけど、次のクエストまでには最低一つ以上戦う方法を身に着けておくことね。ここフィランデルは様々な流派の戦闘スキルを学べる場所がそろってるから今回のクエストのお金で習うといいわ。」
「ありがとうございます。そういうことならフィランデルで何か身に着けてから出発しようかと思います。」
「あと、敬語じゃなくていいから。聞いたわ、あんた私と同い年なんでしょ?」
「じゃあ敬語なしでしゃべります。とりあえずいろいろ支援してくれてありがとう」
こうして、フィランデルで新しい冒険仲間カボディアと一緒にクエストをすることになった。




