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ボルカノ物語  作者: winger86
第1章 始まりの地 アパランティア地方
2/10

第2話 ピーツ村にて


「そうそう、言い忘れてましたけど、『ごちそうさまでした』の意味は食事が終わったタイミングで頂いた命やその料理を作ってくれた人に対して感謝を伝えるための挨拶のような言葉です。」

「そちらの世界にはそのような素晴らしい言葉が存在するのですな。私も使ってみようかと」

「元の世界は昔からあまり動物を食べる文化ではなかった上に僕が生きている時代の少し前に豊かになったので、このような言葉が今でも残っているんですよ。これは僕の誇りの一つですね。」

「いや、いい話をありがとう。」

「いえいえ、こちらこそ食べ物をありがとうございました!」


この地域は使っている言語が日本語ではありつつも、どうも日本とは文化が異なる部分が多いようだ。失礼の無いようにもう少しこっちの文化について学ぶ必要があるようだ。


「ところで、こちらに来たばかりということは、この世界の地理についてもご存じないですかな?」

「ええもちろんですね。教えていただけるんですか?」

「いいですとも。この世界はここの一つの大陸――ゴルドナで構成されていて、このピーツ村はアンパラティア地方北部にある村で、大陸はここから北に2000km、南に4000kmほど続きます。この村は比較的東端に近いので、ここから東に20000km続きます。」

「やっぱり一つにまとまった大陸というだけあってかなり大きいですね。」

「そちらの世界はどうだったんですかな?」

「大きな大陸が6つに分かれていて、僕の住んでいた場所はその6つの大陸の近くにある小さな島国でしたね。一番大きい大陸でも東西に10000kmちょっと、南北には5000kmの大陸が最大でしたね。」

「6つに分かれているんですから当然でしょう、続けます、さらにゴルドナは6つの地方にわかれています。まずは、ここピーツ村があるアパランティア地方、ここからやや北西に言った場所にモーレン地方、ここから東に手前から、プレール地方、グレープレーズ地方、エンゲル地方、そしてここから南部に言ったところにメクシー地方がありますな。」


少しこの大陸について聞いてみたところ、どこか聞き馴染みのある地名が続いているように感じたが、今は気にしないでおくことにしよう。


「アパランティアは見てもらった通り、豊かな森と小高い丘が続くのどかな地方、モーレン地方は湖がいくつもあり、冬は雪に閉ざされる地方、メクシーは年中暖かい地方で、プレールは草原地帯、エンゲルは砂漠、グレープレーズ地方はその中間に位置する地方ですな。」

「結構大枠な大陸構成になっているんですね~いつか旅してみたいな~」

「それなら冒険者をやってみては?この村にも冒険者ギルドならありますよ。」


え、ガチ? 冒険者いるの? と思ったけど、確かに最初に冒険者かどうか聞かれたから同然だろう。この村にもあの作品たちにも存在するギルドがあるとは。いやいや~感動。。。


「この世界来たての僕がなれますかね?例えば住所が無いと登録できないとか、何か身分証明書がないといけないとか…」

「いえ、少し試験を受ければ誰でもなれます、とはいってもその試験はあまり難しいものではないですがな」

「じゃあ受けてみようと思います!」

「いい意気込みですが、この村に来たばかりなので空きの一部屋をお貸しします。そこに寝泊まりしてください。」

「そうですね、お言葉に甘えて泊まらせていただきます!ありがとうございます!」

「いえ、久しぶりに子供が家に帰ってきたようでうれしいですな。今後も滞在するようなことがあればいつでもお貸ししますよ。今日はこの村を見学がてら散歩に出かけてはいかがですかな?」

「そうですね、じゃあ早速行ってきます!」

「はい、行ってらっしゃい。」


そういって、外へ出ようとした矢先のことであった。ピーツ村はこの世界に来てからずっと快晴が続いていたが、突然黒い雲が空を覆い、大雨が降りだした。なんだか噴煙のような…


「この雨なことってしょっちゅう起きるんですか?」

「いいえ、この村でも定期的に雨は降るんですが、この黒い雲は50年ぶりに見ました。おそらくどこかで噴火があったとみて間違いないでしょうな。」

「噴火? この世界にも火山はあるんですね。僕の住んでいた場所も火山がたくさんあったのである程度馴染みはあります。」

「この世界の謎についてはご存じですかな?」

「いえ、その謎って何ですか?」

「この世界は人間を含む生きている動物がある一定の場所に連続で2年以上留まり続けると噴火が発生し、火山が生成される。その火山は数時間から数か月ほど噴火を続けたのち、活動が収まるとその後噴火することはない、というルールが存在するのです。今回の噴火でも近くでそのようなことがあったのでしょう。」

「原因とかはわかっているのですか?」

「いえ、全く。ただ、先ほども言ったとおり、50年前にこの村から南に200kmほど行ったところで修業をしており、ずっと同じ場所にいた方によって火山生成が引き起こされ、こちらの村にも火山灰が降り積もり、凶作となった年がありました。そこから、ほとんどこの現象は噂話ではなく本物だとして恐れられていますな。」

「じゃあ今回の噴火もそんな理由ですかね?」

「おそらく、あとこの火山生成ルールには続きがあり、この大陸のロンキ―山脈があるエンゲル地方だけは、生きている動物だけでなく死体でも反応し、その動物の死体が放置されることで火山が生成されることが繰り返されるために、ロンキ―山脈は火山地帯となっていますな。」

「死体を移動させるなり火葬させるなりしないとまずいって感じなんですね。」

「実は火葬は効果がなく、移動させなければ火山は生成されてしまいますな。今日は火山灰が降り積もる危険な日なってしまったので家でのんびり止むのを待ちましょう。」

「そうですね~」


そういってリビングのソファーに腰掛けようとしたその時、30代くらいのきれいなブラウンに近い金髪の女性が家に入ってきた――


「まさか急に雨に降られるとはねぇ。雨に当たって服が泥のような汚れがついてしまったわ」


そういってその女性は落胆と苦笑が混ざった表情をしていた。

ゴルドナ大陸略図


      ↑       ← モーレン(Df~Dw)      →     ↑


エンゲル(BW、火山地帯)  グレープレーズ(BS)  プレール(BS~Cfa) アパランティア(Cfa)


      ↓       ← メクシー(Cfa~Af)      →      ↓

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