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終焉に極楽鳥花を:MS RE  作者: 白鳥丘鸝斗
続編:極楽鳥花は咲いた
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ドラゴンを鎮めよ

「そういえば、AVAくんが言ってたあれ…」

アーリアはAVAが言っていた凶暴化した魔物たちについて思い出した。確かに、魔物たちは巨大化している個体もいてアーリアはそれを避けながらあの時クリスタルを集めていたのだ。するとその時、城の方で爆発の様な轟音が響いた。

「なに…!?」

アーリアは城に向かって走り出した。被害があってからでは遅いと、無我夢中で必死に走った。しかしアーリアが城の前についた時には少女、いや、王女様が凶暴化したであろうドラゴンたちを必死に抑えていた。

「勇者様!」

アーリアに気づいた王女様は懇願するような目でアーリアを見つめた。アーリアは杖を構え、王女様を非難させてドラゴンに立ち向かった。

「王女様!逃げてください!」

「あ、ありがとう勇者様!」

王女様はドレスを持ち上げて後ろを気にしながら奥の部屋へ去っていった。

凶暴化したドラゴンは自然属性のドラゴン・ネイティアだった。

「くっ…流石にこの子強い…どうしよう…」

ネイティアはまるで空腹の獣のように人間に確実に敵対していた。アーリアは押されっぱなしで後ろには壁が迫っていた。その時、

「アーリア!」

右を見ると、そこには数人の人影が立っていた。小柄な子が二人と高身長が二人。

「なんであなたたちが…!」

アーリアの驚いた顔を遮るように一人の少年が前へ出てきた。

「俺はべつにあんたに協力する気はないけどAVA様が言うなら。」

ナミールだった。不満そうに口を尖らせているが目はアーリアから離さなかった。

「ふん。貴様がボスを助けたと?ふん。煩わしい。」

ナトはショットガンをアーリアに突きつけ、あまりよく思っていないようだった。

「あー勇者さん。遺跡から出れたんだねぇ。」

ヴェルナはいつも通りのジト目でアーリアを見つめた。そして最後の一人、AVAは前に出てアーリアに手を差し伸べた。

「僕たちも手伝うよ。アーリア。」

彼の笑みは凶暴化したドラゴンすらを貫き、鋭い眼光をドラゴンへ向けた。

「行くよ、みんな。そしてアーリア。」

そしてアーリアは彼に連れられネイティアへ飛びかかった。

「ルミナス・フレスト!」

まずは光で目をくらまし、その間にAVAたちが鎮める作戦をとった。アーリアの光にネイティアは暴れたが、AVAはその隙を逃さず攻撃を仕掛けた。しかしAVAの魔法をネイティアはするりと避けてしまった。

「なっ…!」

「うそ…!」

「っ…!」

アーリアたちは驚愕し、一瞬足を引いた。その時ヴェルナは触手を巧みに操り、ネイティアを縛り、動きを抑えることに成功した。しかし相手はこの王国を司るドラゴン、力は膨大でヴェルナは苦しそうに耐えていた。捕まったことに咆哮を上げるネイティア。そこで動き出したのはナトとナミール。

「ナトさん行くよ!」

「ああ。」

長年の相棒である二人は団結力でネイティアに飛びかかった。ナミールがステッキを突きつける。ナミールが放った魔法はナトが撃った魔力弾に巻き込まれて黒い渦を巻いた。威力を増したナトの銃弾は動きを抑えられたネイティアに向かって進んだ。しかし限界だったヴェルナの拘束は破られてしまい、再びネイティアは咆哮を上げる。ネイティアは地面に花を咲かせ城内は花畑に変わり果ててしまった。背の高い花に視界を取られ、アーリアたちは思い通りに動けなかった。その光景をこっそり見ていた王女様はアーリアたちが勝利し、ネイティアを鎮められることを強く願っていた。

「こんなの…!」

その時AVAは血の刃で花を切り裂き、叫んだ。

「みんな!ネイティアの弱点は翼だ!」

一斉にアーリアたちはネイティアの翼に目を向ける。アーリアはAVAの背中についていきひたすら攻撃を仕掛ける。ヴェルナは再びネイティアを触手で抑え、ナトとナミールは遠距離から着実に攻撃を仕掛けた。

騒ぎに駆けつけやってきたマヤとヘレナはその光景に目を見開いた。

「うそ…!」

「あれってザグレシアの…!」

ヘレナたちは口を覆いアーリアたちの戦いを見ていた。アーリアは二人に気づいた時、ヘレナに向かって叫んだ。

「ヘレナちゃん!この子を眠らせる魔法って使える?!」

その言葉を聞いたヘレナは一瞬固まったがすぐに頷いて駆け寄った。

「確率低いけどやってみる…!」


「チル・ペチュニア。」


すると成功したのだろうか、ネイティアの動きはだんだんと小さくなり、最終的に地面へ横たわった。

「やったーヘレナちゃん成功だよ!」

喜びを隠しきれないようにマヤはヘレナに駆け寄った。

「これ、ドラゴンを鎮められるかもぉ。」

そう言ってヴェルナが出したのは一瓶の薬。ヴェルナはネイティアに薬を飲ませ、アーリアたちは遠くから様子を見守っていた。

するとネイティアを覆っていた黒い闇は消え去り、いつもの美しい黄色の体に戻った。それを見た王女様は隠れていた部屋から飛び出してアーリアたちにお辞儀をした。

「本当にありがとう勇者様たち…!でもまだ凶暴化したドラゴンたちはいるんですの…助けていただけませんか…?」

潤んだ目でアーリアたちを見つめる王女様の瞳には彼らは救世主として映っていた。


「もちろん。」


その後もヘレナが眠らせてはヴェルナが治し、四匹のドラゴンネイティア、ダークル、サンディ、ヴィージュは元通りの神聖な生物となった。そしてアーリアはAVAに聞いた。

「なんで来てくれたの…?」

「言ったでしょ、僕はもう不死身にならなくてもいい。でもその代わりにこの力をドラゴンたちに使いたい。君が教えてくれたんだよ?」

冗談がましくAVAは笑った。



その後もヘレナが眠らせてはヴェルナが治し、四匹のドラゴンネイティア、ダークル、サンディ、ヴィージュは元通りの神聖な生物となった。そしてアーリアはAVAに聞いた。

「なんで来てくれたの…?」

「言ったでしょ、僕はもう不死身にならなくてもいい。でもその代わりにこの力をドラゴンたちに使いたい。君が教えてくれたんだよ?」

冗談がましくAVAは笑った。

ナミールもアーリアに駆け寄り、手を取って言った。

「アーリアだっけ?AVA様が言ってた。お前すごいじゃん。」

照れ隠しにナミールは顔を逸らした。

「よかったです…!」

「アーリアちゃん成長したぁ…!」

後ろから見ていたヘレナとマヤもまたアーリアの成長に体を寄せた。

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