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転生したらまさかの蜂の魔物って、噓でしょ……?  作者: 風遊ひばり
コンサーヴィア王国編
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久々に腕が鳴るわね(嬉)

評価・ブックマークありがとうございます!

今回は少し短めです。


ミネルヴァの『国をぶっ壊す』発言については、物理的にではなく、第一王子派から王位を奪って近隣国に戦争を吹っ掛けるような今の方針を変えてしまおうという考えだ。


メートリス王国の二の舞にならなくて良かった。

まぁ、それを実現させるために私が動かなきゃいけないんだけど……なんだか恥ずかしいんだよねぇ。



うーん、どうしたものか……。



と私が悩んでいる深夜、薄幸王子が寝ている寝室に入る何者かの気配が私の探知魔法に引っ掛かった。


探知魔法は常に展開してるし、私も同じ部屋で過ごしているため、何かあればすぐに気付いて対処が可能なのだ。



……別に一緒に寝ているわけではない。

薄幸王子も私を敵に回したくはないだろうし、私も別に男としては興味がないからね。


そう伝えたら凹んでた。

めんどくさい男だなぁ。



じゃなくて、今はとりあえず侵入者の対処だ。

探知魔法で感じられる限り、身体中を魔道具で武装した人。

恐らくは暗殺者だろう。


狙いは……十中八九薄幸王子だろうなぁ。



起き上がる私に、暗殺者も気付いたのだろう。咄嗟に身を低く構え、様子を窺っている。

とりあえず、音が漏れないように私と暗殺者を結界で覆って、と……



「こんな夜更けに、何かご用ですか?」



……当然返事はない。

まぁバカ正直に「第三王子の暗殺に来ました」なんて言うわけがないよね。だから話しかけながらも『鑑定』を行う。


隠蔽も施した鑑定だから、相手は鑑定されたことにも気付かないだろう。



で、鑑定の結果はと言うと……案の定、第一王子派の暗殺者のようだ。薄幸王子を殺すためなのか、エリクサー……私のローヤルゼリーを奪うためなのかは分からないけどね。



「第一王子に派遣された暗殺者さん? もしかして、ローヤルゼリーを奪いに来たの?」


「!?」



私の一言に、暗殺者の目が見開かれる。

これは図星だな?

分かりやすいなぁ。


さすがにここまでバレて、色々知っていると思わしき私を生かしてはおけないと判断したのだろう。暗殺者はナイフを取り出し、さらに『闇魔法』を使って暗闇に紛れる。



なるほど、暗殺と言えば、気付かれないうちに暗闇から一撃! を想像していたけど、『闇魔法』があれば対面してしまった時にも対応できるのか。


普通の人間相手ならほとんど暗殺できてしまうようだが……残念ながら私は人間でも普通でもない。



「っ!?」



背後から迫ったナイフの刃が、私の首筋で止まった。

別に、暗殺者が情けをかけて止めているわけではないのは、力を込めることによって震えている腕を見れば分かる。


ただ、私のVITが高すぎて刃が通らないだけだ。


しばらく格闘していた暗殺者は、私に手首を掴まれたところでようやく失態に気付いたようだ。


そうそう、()が立たないのならすぐに離れれば良かったのに。



「あなた、誰の差し金で来たの? 第一王子? その側近? 誰の命令か教えてくれない?」


「っ~~!」



暗殺者はいくら暴れても私の手から逃れられないと悟ったのだろう。自由な方の手でナイフを逆手に握り、私の目に向けて振り下ろす。


が、その刃が通るわけもなく、私の眼球……正確には複眼の外骨格だけど、傷すら付けられずに止まっている。


そっか、教えてくれないのか。

残念。



バツンッ!!



「んぎぃっ!」



破裂音と共に、暗殺者の手首が切り落とされる。私が手の部分だけ本当の姿に戻し、少し力を込めた結果だ。服の下に鎖帷子くさりかたびらを仕込んでいたようだが、カマキリから奪った刃を使える私の前では豆腐同然。


もう一回行っとく?



「ぐぁあっ!」



そのまま肘に向かって順に輪切りにしていくと、さすがに沈黙を守れなかった暗殺者が声を上げる。


『鑑定』で見ていると、HPがガリガリ減って……おっと、仕込んでた毒薬でも飲んだ?

状態が毒になって、HPがすごい勢いで減っていく。



死なせないよ。私は『回復魔法』も使えるんだから。


というわけで最上級の『回復魔法』を使用。状態も治り、HPも全回復。さらには切り落とした手首まで生えてきた。


へぇ、ここまで効果あるんだ。なら……



「まだまだ楽しめるわね?」


「ひっ……」



早めに洗いざらい吐いてくれるといいけど……その前に発狂しないでね?




誤字報告等もありがとうございます!

下の方にタグがあります私の別の作品


『アネックス・ファンタジア ~V配信者による、神ゲー攻略配信日記』


もぜひご覧ください!

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