新しいエリアへ!……と思ったらいきなりキツすぎません!?
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おはようございます!
いやー、おチビちゃんたちが孵って毎日が賑やかで楽しい。
食料の調達とかがちょっと大変になったけどね。
まぁそれは私一人の時とあんまり変わらないし、楽しさの方が大きいからいいや。
今日も朝から早速投網して、コイを一匹捕まえた。
前回のより小さいが、私の身体より大きいからみんなで分けても十分足りるだろう。
キャイキャイと食べ進める子供達を見ている時間が私の至福……。
あれ、昨日より身体大きくなってない?
成長期ですか?
子供の成長は早いですなぁ……。
でもたしかに、魔虫の幼虫では普通食べられないような強い魔物を食べて育ってるから、他の魔虫よりは成長の度合いが大きいかも。
私も最初は食べて成体になったしね。
せっかく《鑑定》のレベルも上がってるし、おチビちゃんたちのステータスも確認しようかな。
いや、まずは自分のか。『ステータス』!
種族:女王魔蜂(変異体)
Lv:7
状態:普通
HP:16780/16780
MP:6190/6190
STR:12236
VIT:7486
AGI:5822
DEX:7042
RES:6864
スキル:『禁忌の暴食Lv――』、『禁忌の強欲Lv――』、『女王の下賜Lv――』、『女王の支配Lv5』、『魅了Lv4』、『過食Lv5』、『猛毒生成Lv5』、『熱感知Lv5』、『飛翔Lv6』、『超音波Lv4』、『鑑定Lv5』、『自動再生Lv5』、『身体強化Lv3』、『毒耐性Lv4』、『斬撃波Lv4』、『空間把握Lv3』、『威圧Lv3』、『蜘蛛糸生成Lv3』、『操糸Lv3』、『隠密Lv2』、『遠見Lv2』、『アナフィラキシーショックLv2』、『遊泳Lv3』、『水魔法Lv1』
称号:《禁忌を犯せし者》、《魔虫の女王》、《下剋上》
《水魔法》
魔法陣を構築し、水を生み出して攻撃するスキル。
威力は消費するMPに依存する。
《遊泳》
常時発動。水中での機動力を上げる。AGIが高いほど水中での移動速度が上がる。
《下剋上》
自らよりレベルの高い相手を複数殺した相手に与えられる称号。レベルの高い相手との戦闘との際にステータスに補正がかかる。
うへぇ、STRが一万超えちゃった。
大体、カマキリさんの十倍ぐらいの数値だ。
強くなれるのは歓迎だけどね。
あのくそドラゴンを殺すだけの力が欲しいから。
でも、私が近づいただけで魚が逃げるんだけど……。
水の上を飛んでるだけなのに、磁石で反発してるかと思えるぐらい避けられてる。
ボッチにしないで、寂しいから。
ま、このAGIで逃げられることなんてほぼないけど。
さて、子供達はというと……
名前:無し
種族:ポイズン・アラネイド (幼体・変異体)
Lv:1
状態:普通
HP:740/740
MP:400/400
STR:395
VIT:145
AGI:375
DEX:180
RES:300
名前:無し
種族:メガロ・ヘラクレス(幼体・変異体)
Lv:1
状態:普通
HP:898/898
MP:190/190
STR:420
VIT:408
AGI:172
DEX:324
RES:300
名前:無し
種族:魔蜂(幼体・変異体)
Lv:1
状態:普通
HP:620/620
MP:442/442
STR:398
VIT:320
AGI:296
DEX:306
RES:300
え、強くない?
私が幼体だった時、ほぼ0だったんだけど?
私の《女王の下賜》があるとはいえ、幼体でこれなら成体になった後が怖すぎる。
あなた達すごいわねぇ。
ぷにぷにの身体を撫でてやると、嬉しそうにもにもにと体をくねらせる。
可愛いから何でもいいや。
さて、今日は何をしようか悩むんだよね。
古代魚みたいなやつを狩りまくってレベリングもいいんだけど、あいつ下手に私の力量を測れるからか、どこかに隠れてるっぽい。
めんどくさいなぁ。
仕方なく、罠を仕掛けておくかな。
糸で編みを作って、コウモリをエサにセット。
一度の入り口から入ってくると網から逃げられないような構造になっている。
とりあえずこの罠をセットしておいて……。
ちょっと冒険しようかな?
じゃ、おチビちゃん達は巣に待機しててね。
もっと住処として良い場所無いか探してくるから!
♢♢♢♢
という訳で、かなり奥まで来てみました。
川の行きつく先がこの湖のエリアかと思ってたら、まだ川が続いてたっぽい。
水の流れに沿って来てみたんだけど、狭いし暗いし、特に獲物もいないしでいい場所とは言い難い。
水の流れがあるんだから、また湖みたいなのがあればいいと思うんだけど……。
なんか、この先に光が見えるんだよね?
しかもかなり明るい。
もしかして外?
マジで?太陽の光に当たれる?
やったぁ!
と、光の中に飛び込んでみたら、思わず言葉を失った。
一面に広がる、緑色の景色。
遥か見上げるほどの巨木が生い茂った森。
地面は草原のように草花が生い茂り、爽やかな匂いが鼻を擽る。
ふわぁ、すごい。
こんな場所があったなんて。
純粋な感動で何も言えない。
でも見た感じ、天井があるんだよね。
湖のエリアと同じように、苔みたいなのが光を放ってる。
湖のエリアより遥かに強い光だけど。
つまり、まだ洞窟内だこれ。
外に出る願いは叶わなかったけど、今はこれでいいかな。
あの湖にいるよりもここの方がよっぽど環境が良いでしょ。
色んな生き物がいるし、新鮮な空気もある。
鳥の鳴き声が聞こえるのが怖いけどね。
油断してると私がエサにされそうだ。
私はともかく、おチビちゃん達が襲われないか心配だ。
せっかくだし美味しい獲物がいないかな……お、《遠見》!
ん~、あれはトンボ?樹の幹に止まってるんだけど、多分馬鹿でかい。
だって、翅が幹からはみ出てるもん。
葉っぱとの対比で、幹も決して細くないはずなのにね。
トンボかぁ、食べるところ少なそう。
でもまぁステータスとかスキルもあるし、狩ってみた方がいいかな。
って、あれ?トンボはどこに……。
「っ!?」
トンボを見失った次の瞬間、私は右半身に強い衝撃を感じた。
複眼で捉えたのは、トンボの青い身体と、宙を舞う私の外皮と体液。
私の右側の上二本の腕は、根元から引き千切られて無くなっていた。
は?何が起こった?
いや、見えてはいたし痛みがあるから何が起こったかは分かる。
でもこのトンボ、AGI5800の私でも反応しきれない速さで迫ってきて、7500のVITをぶち抜いて腕二本持っていきやがった。
バリバリと音を立ててトンボの口に消えていく私の腕……。
やばい、殺される……!
トンボの気配を背後に感じながら、私は《飛翔》を全開にして逃亡を開始した。
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