舞台裏6
更新遅くなりました。
すみません。
ルワーヌ侯爵からの了承を取り付けたボルフスは侯爵からの「……2人で庭園の散歩はいかがでしょうか」にすぐさま頷いた。
侯爵はミルティがまだ戸惑っているのに気付いてそう提案してくれたことはボルフスもわかっていたので渡りに船だった。まだ悩みに悩んだプレゼントも渡せてなかったし。
ルワーヌ家の庭園はいつもミルティと会う花園とは違いこじんまりとしていたが庭師の腕が良いのか王族のボルフスも飽きることなく見応えがあった。
ボルフスとミルティは他愛ない話をしながら東屋に向かう。
そこには侯爵からの指示があったのかティーセットが準備されていた。
「…ふふ」
ミルティと2人でお茶をしていると初めて彼女と出会った時の事を思い出す。
◇◇◇
ボルフスは鬱屈していた。
毎日城の中で周りは護衛と従者まみれ。
産まれてから1人になれる時間はなかった。
そんな息苦しい毎日に不満があったから。
そこでふと父親から外出が許可された行き先を思い出した。
花園だなんて王宮にあるし子供には退屈だろうとも思ったが、城にいるよりは幾分かましかと出掛けてみることにした。
花園はさすがこの国の頂点が力を込めて造ったものだと感心する見栄えだった。
ちょっと良いところのお坊ちゃんの格好をしているボルフスは変に目立ちたくないからとグレンに集合場所を決めて単独行動するように伝えた。
ここは賢王の1人だった女王陛下の愛した花園でこの中で犯罪行為をした者は偉大なる女王陛下の顔に泥を塗ったとしてどんなに軽微でも死刑になる。そのためここの治安は驚くほど良く、むしろ同年代の護衛を連れている方が目立つぐらいなのだ。
ボルフスはこの日花園に行こうと思った自分にも単独行動をしようと考えた自分にも生涯感謝する出会いをこの後することになる。




