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リーティアの領地経営  作者: 優義
第2章 荒れ果てた故郷
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第25話 華と騎士

「《炎茨》!!!」


 また、あの攻撃だ、でももう見飽きた。


「ハァッ!!!」


 ガギンッガギンッ ガガッガッガギンッ


 大抵の攻撃は身体さばきや足さばきで避ける、それでも避けきれない攻撃は刀を使って全てを受け流す。

確かに脅威ではあるが鞭のパターンが1つの繰り返しだから対策を立てることは簡単だった。

多分今までの相手だと太刀打ちできずに一瞬で肩がついちゃってたんだな。その慢心が戦いでは命取りだ。


 「戦い方は1つだけにするな」


 これは前世の時にお世話になった剣道の師範に教わった言葉だ。今だけで無い、冒険者時代もこの言葉を思い出す事は何度もあった。忘れなくて良かった。


「くっ!《炎の礫》!《炎の魔弾》!《炎の槍》!」


 ここに来て初級の魔術も多用してきた、かなり追い込まれてるようで息がかなり上がってる。罠という可能性もあるがここは一気に踏み込んで刈り取るか。


「我が炎を集めよ《炎の具足》 纏いて進め《炎の鎧》」


 言葉を紡ぎ、刀を鞘に納めて構え抜刀に備える___イメージは弾丸の形をした豪炎、魔力は炎を灯す燃料、集中して流れる血管を通して、炎を血潮と共に運び、己の身体に巡らせて攻撃に身体を最適化する___


 足に炎の熱さが伝わり、より速く走る。


 身体に炎が巻きつき、鎧となる。


「周りを刈り取れ《炎の渦》 いざや進め《炎の行進》」


 更に炎が周りに発生し、攻撃を跳ね返し


 4つ目の詠唱で一気に踏み出す。こうなると周りから見た私は焔でしか見えないだろう。


「な、何をっ___《炎蛇》!!!」


 やっぱりまだ大技を出せる余力はあったか、炎がさらに膨張して大蛇のようになった鞭が襲いかかってくる。


 でも、切り札はある。


「我に向けられし全ての炎は為べからず滅せよ 《炎帝刀》!!!」


 私の声に応え、絶刀の柄にはめ込まれていた宝石が光り《炎蛇殺し》の炎を消滅させた。

 これが絶刀シリーズ共通の能力、それは使用者に向けられている、銘に刻まれた属性を消滅させ無効化させる力、私の炎帝刀の場合は炎属性の無効化だ。

この能力故に絶刀と名付けられたのだろう。


 まだ鞭の攻撃は残って居るがこれは《炎の具足》で上げた瞬発力で回避出来る。


そして_______


「《炎滅斬》!!!」


「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


 抜刀し、鞭を持ってた腕を切断する。そして炎帝刀と私が纏っていた炎が女を焼いていく。威力はかなり抑えたから#死なずに気絶しない程度に火傷で苦しむだろう__・__#。


「おーおー、燃えてる燃えてる」


 自分に掛けていた全ての魔術を解除する。この合体技?魔術?の使用は強い炎耐性が付与された装備を付けてないと自分も燃えかねない代物だ。でもなんて装備するだけで髪とかも燃えないのだろう、不思議な異世界の物理法則だ。


 確かガレオンの悲劇の時だったか、あの魔物氾濫を指揮していた連中諸共この合体技に倒した際、炎が騎士の形をなして全てを滅するかのように見えたことから私の2つ名【炎滅騎士】がついた。まぁ、最近は炎帝刀によるものかと思われがちだけどね。

簡単な魔術解説


《炎の具足》瞬発力を上げる魔術、制御困難。

《炎の鎧》攻撃された際に相手に炎で燃やす鎧を纏う魔術。炎耐性のある装備品必須。

《炎の渦》指定した場所に炎の渦巻きを発生させる。本来は相手に向けるがリーティアは自分を中心にするよう指定した。

《炎の行進》いわゆるバーニヤ、ロケット進行。制御困難。

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