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リーティアの領地経営  作者: 優義
第2章 荒れ果てた故郷
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第19話 黒い牙の影

別sideです

side???


「巫山戯るなぁ!!!この愚図!!!」


「やめ...........やめてく、ださい棟梁......」


「この!私に!ルマンド王国の!上級魔術師の!ロベニアの!手を!煩わせて!!!」


 バシンッ!!という物騒な音を聞いて慌てて物影に隠れた。

追いかけてこない所を見ると#僕__・__#ではないらしい。頼まれてた布を渡そうと思ったがこれでは渡せない。仕方なく、来た道を戻った。


 来た道を戻ると近くで遊んでた他のヤツがいたので不機嫌の訳を聞いた。


 何でも哨戒の部隊が憂さ晴らしをしようと沢山の荷物を詰め込んだ荷車を襲ったらしい。しかし返り討ちにされ荷物も奪えなかったという。

今、棟梁の命令で目立った行動は起こさないようにと厳命されている。確かにそれは鞭打たれる訳だ。

 さらに最悪なのが襲った荷車というのが代替わりした領主のものだという。


 前の領主はクズだったけど今の領主ってどんな人なのかな、聞いてみると何十年も前に前領主の家を出た令嬢でこの国有数の冒険者らしい。


 優秀な冒険者なら拠点がバレそうな気がする。


「ここ、見つかるのかな?」


「いや、そこまでの余裕は無いだろ。なんせ領に残った兵は少ねぇし弱ぇ、金も減税でそこまで無いから傭兵や冒険者を雇えないだろうさ」


「でもその領主が1人で殴り込むかもしれないよ」


「流石に家臣が止めるだろ」 


 それもそうか


「それにいくら有名な冒険者だからってうちの棟梁、【炎の華】のロベニアに適うわけねぇさ」


「............それなら安心していいね」


 もう少し時間がありそうだから妹たちの面倒を見ておこう。


──────────────────────

sideロベニア


ムカつく!ムカつく!!ムカつく!!!ムカつく!!!!


 折角計画通り進んでたのに帝国側にバレた!!お陰で本国との連絡も断れたし、下手に動けなくなってしまった。


 呪ってやる無能な皇帝!!呪ってやるにっくき帝国!!

 

 しかも哨戒に出した連中が騒ぎを起こした。憂さ晴らしに襲った荷車が領主の者だったなんて!!


今の領主は調べたので知っている。

【炎滅騎士】リーティア、ギフトを持つAランク冒険者。何度も祖国の計画を潰してくれた女!

何が始祖神の神子だ!ただの悪魔だ!!


「全部アンタのせいよ!!分かってるの?!!」


「ゥ..............アァ」


 呻きが小さくなった哨戒隊の男を踏みつける。

ふふ、《付与・炎》__エンチャント・ファイアを靴底に付与して踏むとちょっとした拷問になる。


「グアッ.......ゆ、ゆるじでくだざい.........棟梁」


「ふぅん、それなら機嫌直しに付き合いなさい」


 手に持った鞭に魔力を通す。

私の魔術属性の適正は地と炎、上級の地属性魔術師は地面だけじゃ無く、鉱物にも干渉出来る。私ほどの魔術師になれば鉱物の伸び縮みやその動きすら操作可能とする程だ。


 そんな鉄で編まれた鞭に炎を宿せば高熱金属の鞭の完成だ。


 鞭が馬鹿の両腕を持ち上げつつ体の至る所を打ちつけていく、鉄鞭で出来る出血傷を炎がほぼ同時に焼いて塞いでいくから、血で服や体が汚れる心配はない。


「ギャッ!!! ウガッ!!! ア”ァ”ッ!!」


 何かわめき続けているけど知らないわ、せいぜい楽しませて頂戴。


「アヅイ!__アヅイヨォッ!!!」


 しばらく鞭で打ち続けると小さい炎が馬鹿の体にでき始め、あっという間に広がり焼いていく。


幾つもの華を体に咲かして焼き尽くす。それが私の2つ名【炎の華】の由来だ。

 名匠の武器のみで名を上げたあの小娘とは違う。己の実力で勝ち取った私の名だ!


「棟梁........もう........やめ.......」


 あぁ、忘れてた。すっかり火傷塗れじゃない、汚いわ。体に炎の華が出来る様やうめき声、悲鳴はゾクゾクするけど、匂いが髪に染みつく。


「まぁ、少しはスッキリしたわありがとう《炎の渦》」 


 馬鹿が何か言いたそうだったが魔術の発動の方が速い、あっという間に体を焼き尽くした。

気分転換はこれでおしまい。


「さぁて、何が何でもあの小娘はここに来るでしょうね」


 馬鹿共には逃げる可能性があるから言わずに見張らせて置く。せいぜい私の肉壁になりなさい。


 あぁ、早く来なさい、【炎滅騎士】!お前の炎や剣なんて私には届かない!何も出来なくなったお前の鎧を剥ぎドレスを破いてやる、そしてその裸体を散々いたぶって辱めてやる!そしてその様子をアレクサンドラ領で!帝都で!晒し者にしてやるわ!!!


「アハハハハハハハハッ!!!」

怖っ

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