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リーティアの領地経営  作者: 優義
第2章 荒れ果てた故郷
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第12話 会議(中編)

長くなりそうだったので区切りました。

「いい加減にしろ!!暴君!!!」


 先程から立っていた男がテーブルを叩いて怒鳴りつけた。


「俺達が稼いだ金を税だのなんだのでふんだくりやがって!!俺達の金はお前たち貴族が遊ぶ為の金じゃねぇっ!!!さっさと首飛ばされてろ!!」


「貴様___!!リーティア様になんて口を」


「ジャック、衛兵。待て」


 男の暴言に堪えかねたジャックや仕事をしようとした衛兵には悪いがここは堪えて貰う。


「はっ!お貴族はお優しいもんだな!!なんか言え!!」


「........遊ぶ為の金が無ければよろしいのですね?」


「は?」


「貴方は先程、集めた税は貴族が遊ぶ為の金では無いとおっしゃった。それなら私に遊ぶ余裕のない程度の税だけを徴収するとしましょう」


「てめぇっ!」


 男が出されていた紅茶のカップを私に投げつける。私は微動だにし無かった、なぜって?だって防げるし。


バリンッ!!!


 指輪が砕け散るとバリアが展開される。カップはそのバリアに阻まれて割れた。


 冒険者時代、それも駆け出しの時代だった時に買った防護の指輪。使い捨てだが、簡単な奇襲なら防いでくれるちょっとしたお守りのようなマジックアイテムだ。カップを投げつけた程度は貫通しない。


 そして今回は言葉を間違えたな、反省。


「先程は言い方を間違えましたね、申し訳ございません。私には遊ぶ余裕が無いと言っておきましょう。だからそこまで税を徴収しようとは考えておりません」


「ハッ!命が惜しいってことか!」


「それもありますが、#10にも満たなかった__・__#とは言え、故郷がここまで荒れているのを見ていられないというのもあります」


 これは心からの本心だ。冒険者時代、同業者や旅人、商人からアレクサンドラ領の話を聞いていてかなり苦しい思いがあった。


「10にも満たない??」


 かなりザワついている。まぁ、このことを知ってそうなのはあの家族に、ジャックとアメリアと30と数年以上前からいる家臣、そしてその人達から話を聞いた人間ぐらいだろう。


「はい、私が学術院へ学びに行く際。前領主に「学費は払うが寮での生活費は払わん」「2度とこの領に足を踏み入れるな」と言われたのでそれ以来、この領に入ったことはありません」


 パーティーの皆にもこの事情を伝え、仕事を選んでた。皆も訳ありだったから理解してくれた。


「生活費を稼いでたのか?」


「はい、成績は良い方でしたので援助を貰えましたし。休みの期間は冒険者ギルドの方で簡単な仕事を紹介して貰ってました」


 休み期間はほぼ毎日、依頼をこなしていた記憶がある。まぁ、溜まってた雑用依頼が無くなったとギルドからはかなり喜ばれたが。


「................短い期間しか居なかったここを故郷だと?」


「はい、それにここは亡き母の故郷で、私を大切に思ってくれたアメリアやジャック、そして居るか居ないか分からない友との思い出が詰まった場所ですから」


 俺を嫌ってたのは家族とその腰巾着ぐらいだった。まぁ、その人数が多かったのだが。


「...........そうか.......すまねぇな」


 男は毒気を抜かれたようで座り込んだ。私もあの家族のせいでそれなりの苦労を負っているということが効いたみたいだな。

あとジャック、すすり泣き煩いよ。


「いいえ、貴方の主張は正しいです。お気になさらず」


 静寂が会議室を包んだが、静まりかえってる時間が惜しい。さっさと始めてしまおう。


「では、これから会議を始めたいと思います。まず最初に........税率を3割削ります!!」


「「「「え????!!!」」」」

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― 新着の感想 ―
[一言] ここまで読んだけどびみょいな ストーリーはいろいろ強引だし、設定もよくわからん 神託をもとに任命された領主の立場ってのは、罵倒されて紅茶のカップを投げられる程軽いものなのか? そうでなくても…
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