ステータス確認その3
「次私が行ってもいいかな?」
そう言って新島が台座に手をかざす。
ロール 聖女
「ステータスオープン」
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名前 新島雫
年齢 17歳
ロール 聖女
レベル 1
経験値 0
体力 53
攻撃力 18
魔力 125(+200)
耐久力 26
素早さ 71
運 19
スキル
補助魔法Lv.5
EXスキル
なし
スキルポイント
0P
加護
聖教神の加護
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「おお!雫はサポートか!じゃあ私と一緒に後ろの方で戦うんだな!」
滝村がそう新島に話しかける。そして、台座へと向かう。
ロール 大魔導士
「ステータスオープン」
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
名前 滝村麗奈
年齢 17歳
ロール 大魔導士
レベル 1
経験値 0
体力 46
攻撃力 16
魔力 130(+100)
耐久力 23
素早さ 69(+100)
運 10
スキル
火属性魔法Lv.3 水属性魔法Lv.3 雷属性魔法Lv.3 氷属性魔法Lv.3
EXスキル
なし
スキルポイント
0P
加護
聖教神の加護
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「あたしはスキルがいっぱいあるな。もしかして、賢也よりもあたしの方が強いんじゃない?」
「んなわけねぇだろ。まあでも2人ともいい感じだしよ、俺達のパーティ結構バランスいいんじゃね?なあ賢也。」
「そうだな。これで直野がどんなロールかにもよるけどな。」
俺は回復師だ。あいつらは回復する術がないから俺もパーティには入れると。流石に知らない世界に1人はキツいからな。まあ、良かった。よし、俺のステータスも教えるか。
ロール 回復師
─────ざわざわざわ──────
な、なんだ?急にざわついて。そんなに珍しいのか?回復師は。
「ま、まさか異世界からきた者の中に回復師がいるとは…。………そうかこいつが外れ者か!衛兵!こいつをつまみ出せ!」
は?え?どういうことだ?突然すぎて頭が回らんぞ?
「おいおい、おっさんよぉ。俺らのパーティに回復できるやつはいないんだから別にそいつは外れじゃないだろ?」
そうだよな。いったい何を言ってるんだ?このおっさんは。
「私が説明しますわ。」
王女が前に出てくる。
「皆様は知らないでしょうがこの世界では回復師は1番の外れロールと言われています。なぜなら、ここにはポーションという物があります。ポーションがどのような物かはご存知ですか?」
「あれだろ?体力回復するアイテムだろ?」
「その通りです。この世界では聖教神様によって、質のいいポーションが量産できるようになっています。回復師の『ヒール』が30程度の回復に対して、ポーションはこれの約2倍の60は回復します。なので魔力切れで回復できなくなるかもしれない回復師を連れるより、ポーションをたくさん持っている方がいいのです。それに、高ランク冒険者達は個人でアイテムポーチを持っているので嵩張らないのです。つまり、回復師はただの役立たずと言うことです。もちろんアイテムポーチを持っていない低ランク冒険者達はそこまでポーションを持てないので回復師をパーティに入れますがね。しかし、ご安心ください。賢也様方には王国からアイテムポーチを支給しますので。」
呆然とする。ポーションの方が優秀だなんて…。パーティにも入らなかったら俺はどうなるんだ?………いやまてよ、俺にはEXスキルの『リザレクション』があるじゃないか!
「あ、あのー。俺にはEXスキルの『リザレクション』があるんですけど。」
「は?」
王女がゴミを見るような目つきで俺を睨む。
「『リザレクション』なんて魔法があるわけないでしょう?蘇生ができるのであれば戦争は長引きませんし、苦労もしませんよ!役立たずのくせに嘘つきにまでなるつもりですか?」
「いやいやいや、本当ですって。見てくださいよ!
ステータスオーおわっ!」
ステータスを見せようとすると、兵士に押された。
「何をしても変わりません!無駄な抵抗はやめなさい。あなた達、こいつを王国から追放しなさい。」
つ、追放っていきなりかよ!厳しすぎないか?
「おいおい、いきなり追放ってひどくないか?直野は別に悪いことなんもしてないだろ?」
そ、そうだよな!もっと言ってくれ!藤森。
「申し訳ありませんが、回復師は犯罪をする確率が高い為、王国への入国を制限しているのです。これは決まりなので変えられないのです。」
「そうか?それなら仕方ねぇな。わりぃ直野。力になれなかったわ。」
………は??え???
それだけで諦めるのかよ。もうちょっと説得頑張ってくれよ!
「ちょっとぉー王女さん。決まりだからって言ったってさ、あたし達勝手に召喚されてきたんだよぉー?それは酷すぎなぁい?」
「追放までしなくてもいいんじゃないですか?別に私達のパーティに入れてあげてもいいじゃないですか。」
喋ったこともない女子が説得をしてくれた。これはとてもありがたい!もしパーティに入れるとなっても女子がいいと言えば大体男子はいいと言うからな。
「チッ」
ドン、ドンと低い音が2つなったと思うと、新島と滝村は意識を失った。どうやら王女のお付きの人にお腹を殴られ気を失ったらしい。
「おやおや。どうやら雫様と麗奈様は疲れていたようですね。部屋まで運んであげましょう。ところで、俊様方は、この回復士を追放するということでいいと思いますか?」
にっこりと笑顔の王女が佐藤達の方を見て言う。
「あ、ああ。いいと思う……ぞ………。」
「わかりました。では、御三方も部屋まで案内をします。」
こうして、半ば強制のような形で俺の追放は決まってしまった。
兵士に腕を掴まれた俺は力もなく、王国の外まで連れて行かれた。
兵士にいろいろなことを教えてもらったがあまり頭には入ってこなかった。
今後ここまでステータス詳しく書くことはないかと思います。