0962 黒 / 疑問
原色
なんという色たち
あまりにも
目に鮮やかで
あまりにも
印象が強烈で
そしてそれゆえ
なぜか思い出される事が
少ないのだ
なぜだろう
私は問うた
そこに存在していた
異質のものに
ああ、そこでは黒は
全ての明るさを
失ったものは
なんと特殊だった
そしてそれゆえ
その最も地味なる
存在というものは
力強く、そして
華々しく映った事だ
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何も聞こえやしない
私の求めないものは
私が否定すれば
それはもうこの世に
存在しないのだから
私が認めたものだけが
ただそれだけが
存在を許される
だけれどならば
なぜ存在が許されぬ
物が生じうるのか
私のはもう判らない
なぜなのか、もう
私のは判らない
私を取り巻くものは
なぜかくも不可思議に
凝り固まっているのか
問に対しての
答えなぞは
存在しないのに
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黒と白は色ではない。それは明るさ。異質な物。
では白と黒とどちらを選ぶ? 白は汚れやすい。白を保つのは容易ではない。
では黒か? しかし、黒も手入れをしないとくすんでいくんだ。
例えば夢の世界。自らが主となる世界でも、その意に背くものは
必ず生まれてくる。すぜだろう、なぜだろう。




