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0948 季節は廻る
僕が目を閉じていても
僕が耳をふさいでいても
季節は確かにゆっくりと
動いていっている
冬の花々は
ひっそりとその生を終え
春の花々は
今を盛りと咲き乱れる
虫たちが動き出すには
まだ少し早いようだ
それでも鳥の方は
以前よりずっと
騒がしくなってきた
それら世の中の動きは
たとえ僕が知らないでも
止まる事はけしてない
僕の心の中が
厳冬の寒さのように
氷ついていても
僕の心の中で
あの日以来時が
止まってしまっていても
34-2.27-4.5
あの日。それが何の日かは語られていないけれど。




