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0947 デジャブー
風がそよそよと
吹いていた
空き地に囲まれた
小さな家の窓から
ピアノの音が
流れ出してきた
ああ、なぜだろう
これほどまでに
懐かしく思えてくるのは
来たことのない場所
聞いたはずのない曲
それでもなぜか、なぜか
それが懐かしいものに
聞こえてくるのだから
空は澄んでいた
木の葉はまだ若々しい
若草の緑も頼りない
淡い色に囲まれた
デジャブ―
そしてまたこの時の想いを
いつの日にか思い出すのか
ああでもどのようにして?
34-2.27-4.4
もし、その表現をどこかで見たような気がするとしたら。
それはきっとデジャブ―なのです/w




