0923 追いかけていく とフラグメントの6
けして追いつかぬ相手と
知ってなおも
こうして追いかけるのなら
きっとあなたはそれで
とても満足なのでしょう
一度離れてしまった
時というのはけして
二度と帰っては来ない
優しいほどに、悲しいほどに
それでもあなたは
歩き続けるというなら
私はけしてあなたを
止めたりやしないから
あなたも私もただ
自らで決めた道を
歩んでなければ
ならないのだから
それでもなぜか
喜びが感じられるのは?
23-11.6-1.12
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17行目、オリジナルは「xしみと、xしみに」。判読できず。
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それは、静寂と暗黒の中に突然現れた。最初は輝ける玉、燃えさかる星のように。やがてそれは形を変えていった。その輝く'もの'は、今は鳥と呼べば呼べない事もないような姿になり、翼を大きく振って、'青い星'の周りを廻り始めた。一度、二度あたりを廻った後、'それ'は唐突に思考した。'ここだわ、きっと' その輝ける'鳥'は、羽ばたきを止めた。落ち葉が大地に落ちるように、'それ'は星の方へと引っ張られていった。ゆっくりと。そしてその輝ける光条は、やがて、その星の表面の、とある街を貫いていった。
昼休みの多くの人々が、その'火球'が降ってくるのを目撃した。しかし、後に続いてくるはずの大音響は、いつになっても届かなかった。建物の中から飛び出し、現場へ向かうものも少なくはない。しかし、落下物の周りは既に通りを歩いていた人々に占拠されてしまっていた。制服を着た警官が、危険だ、と見物人を退けようとしたが、帰るものはいない。みな、黄金色に輝ける物体をものも言わずに見つめている。やがて白衣を着た学者風の一団がそこに着いた時、人々をあっと言わせる次の変化が起こりつつあった。
玉の輝きが突然増した。黄金色の光。そばに寄ろうとしていた人々はみな足を止め、手で目を覆った。そして指のすき間からなおもその輝くものを見続けていたものには、それが少しずつ縦に延ばされていくのが判っただろう。初め球の形をしていたものが、今やかなりいびつな形になり、そのまま変化を止めようとしていた。やがて眼を射る輝きが、少しずつ、少しずつ衰えていった後、黒い'人影'が残った。最後まで輝いていたものの残像。そして人々の目がやっと落ち着き、辺りのものを映すことができるようになった時、人々はその舞い降りて来たものの本体を知る事が出来たのだった。
それは、人の形をしていた。おそらくは女で、しかもかなりの美形だ。しかし、だがしかし、それが人間でないことはあまりにも明らかだった。
確かにそれは先ほどまで、ただの輝き、光る球でしかなかったのだから。
というわけで、一番アクセスが少ない20時の回に、フラグメントを追加。
まあ、さて、この後どうなるんだろう、的な。当時はどこまで考えていたのやら。
公開時間をもしずらしてみたら、どうなるんだろう、とちょっと考えてみたりする。
当然のことながら、公開後の時間のアクセスがちょっとは増えるのだけれど、はたして新しいのが
出た事って、どうやって認識されているのかな、と。
毎日何度も手で見に来てもらっている人がもしいたら、本当にお疲れ様です、と言いたいけれど。
本文の方は、当時の解釈修正が入っていたのだけれど、当該部分には入ってなくて、結局判別できず。




