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0916 私たらしめているもの
周りが暗いわけでもないのに
私の目はもう何も
写してくれはしない
私の手もただ空を切り
掴む物もなく空を切り
自らの存在自体さえも
確信できなくなって
私の心だけがただ
虚しくあたりを駆け巡る
ただ焦りに身を任せ
望みがあるでなく
目的があるでなく
疲れるためだけに
動き回っている
どこまで走っていっても
私の心は私の殻を抜けられず
私と外界を隔てる
壁の外には出られない
感じる事すら難しいくらい
働きかけず、かけられず
自分を存在せしめているのが
ただ自分自身だけとしたら
23-11.6-1.3
自らの認識だけが、私を私たらしめている。
だとしたら。
私が認識を止めてしまえば、私という存在はなくなってしまうのだろうか。




