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0911 月の輝き / 想い
静けさと
冷たさだけが
冬の月の輝きを
飾り立てる
触れれば切れる
するどい刃の様な
その光
正気さえも
断ち切ってしまう
夜空には細く
弱々しい月
そして年過ぎるころ
大きく満ち満ちて
新しい時を
照らし出すのだ
そのとても青白い
冷たい光によって
23-11.6-12.25
※※※※
夜の闇の中に
星の光の中に
月の影の中に
弱き風の中に
冷たきもやの中に
遠くの灯の中に
そして静寂の中に
夜に動くもの
静けさを保つもの
鳴き声を上げるもの
眠りにつくもの
ただ時だけは
動き続けて
夜の冷気の中に
夜の吐息の中に
揺らめく景色の中に
定まらぬ想いの中に
ああ想いだけは
はるかにはるかに遠く
遠く遠く
いつまでも続いて
23-11.6-12.26
年過ぎるころ、の表現は当時のリアルの時間軸で、なのでしょう。
後半、色々表現して、結局は最後の4行に収束する。




