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0874 パラの花 / 日の光
窓辺に燈された
暖かな光を
その花弁に通し
さながら赤い
宝石のように
輝くバラの花
闇の中に
ぼんやりと浮かぶ
ガラス細工の様な
美しさを持ち
ああそれは
人の血の様に
鈍くしかし透明に
輝いている
15-4.19-6.5
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雷と雨雲の去った後の
日の光よ
全ての物を温かくつつみ
その面を映す水面も
やがて消し去ってしまう
先刻までの雨の痕跡を
すべて失わせてしまう
そういう日の光に
何にも勝るその強さに
覆い隠そうとするものにも
ついには打ち勝ってしまう
そういう日の光に
憧れるものに
15-4.19-6.14
赤いバラの花。そのエッセンスは紅茶に入れて…
数日の夜の嵐が過ぎ、日の光が差す。それだけ。




