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0826 月喰み
満ちた月は欠けた
その輝きは
赤く赤く染まる
月が光を失い
星々が取り戻す
ほんの一時の間
夜空の勢力が
逆転を起こす
わずかな時の間に
月の面の色は
様々な変化を起こす
一言ではけして
言い表せないほどの
複雑な複雑な色
それでもその輝きが
罪の色を帯びているのは
疑いが無いのだ
その存在自体の罪を
帯びていることは
だからこそ罪深い
この身にとっては
その輝きが何と
魅惑的に映る事だ
心惹かれる事だ
32-09.18-10.11
......
赤銅色の月は、罪の色
そのしばしの間だけ、月はその力を失う




