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0809 犠牲として / 言葉は不要
ああ、全ての力よ
地に満ちるものよ
全てを支配し
全てを見つめるものよ
ああ!
その存在を認め
その存在に全てを
任せるという事は
私にとってなんと
甘美な事だろう
私は考えることを止め
この身を投げ出す
全てを支配するものへ
犠牲として
捧げものとして
この身を亡ぼし
この想いも亡ぼし
全てを失ってみて
ああ後には一体
何が残るだろう
32-9.18-9.19
※※※※
何も語るまい
言葉などは
必要ないほどに
私の気持ちは
あなたのもとに
届いているだろうから
言葉は人を
不安にさせる
その内には
真実以外のものが
含まれうるから
ああ、それでも
なぜ人は語る
ああ、それでも
なぜ人は想う
想いの全てを
形にできないのなら
なんでその一部でも
置き換えようと
するのだろうか
私にはそのような
真実の断片など
必要ないのだから
32-9.18-9.24
言葉は全てではないけれど。でも言葉を軽んじると、きっと言葉に泣くのですよ。




