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0770 旅先にて
どんな小さなものでもいいから
旅に出ていると
いつもと違った行動をしていると
いつも見逃していたことが
なんとみずみずしさをもって
この目に迫ってくることか
普段なら聞き逃す
ピアノの調べが
普段は気にも留めない
古ぼけた家が
気が付きもしないような
鳥の声や葉擦れの音
それらがみな一団となって
心に迫ってくる
道はあまりに細く
周りには誰一人いない
ピアノの音は止み
後は、静寂
10-5.16-7.4
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小さな旅も、ためらわれる時代。せめて心だけでも、彼方に。




