7/1484
0007 夜行
列車は走り続け
窓の外の闇に
星は動くことなく
ともしびは尾を引いて流れ
さながらに
無数のながれぼしのように
一駅一駅列車は行き過ぎ
一つの町に近づいては
すぐにまた遠ざかってしまう
足を踏み入れることもない
ガラス越しのつながりしか
持つことのできなかった
多くの場所に
ああ、僕の痕跡を
何一つ残せなかった
多くの町に
やはりともしびは輝いて
その流れる尾とともに
この心を引き付けながらも
視界から消えてしまう
そして心のなかからも
07-10.28-11.19
町は、あるいは人のメタファーかも
200文字縛りはキツイ。手を入れて増やしてしまった。