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0678 空を見上げて
帰る道を失った
幼子の様に
なす術もなくただ
空を見上げていると
雲が流れていく
風に吹かれるままに
生まれる所を誰かに
見守られるでなく
滅するところを
看取られるでなく
ただ在るがままに
存在している雲
私の行く道は
私自身が決めるもの
だけれどそれは
できない相談だから
こうして空を見ている
誰も声をかけて来やしない
だから道が判らないし
動くこともできないのだ
そうしてもうすぐ日が暮れる
それまでじっと空を見上げて
27-10.18-10.27
そんな雲の様に、生きられたらいいのに、と。




