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0634 あなたと離れて
なぜなの、というつぶやきを
あなたの耳に入れるには
少し離れすぎたから
あなたの長い髪に触れ
その存在を確かめるには
少しあなたは遠すぎる
少しあなたは離れすぎ
どれほど手をのばしても
どれほど声をからしても
何一つあなたに
伝えることなどできはしない
何一つあなたを
変えることなどできはしない
私はただだまって
あなたの歩いていく道を
見つめ続ける他ないの
確かにとてもとても
悲しい事だけれど
それでも私はこれに
耐えていかなければ
ならないのだから
報われない思いを
抱いていかねば
ならないのだから
24-1.15-2.5
離れてしまったら、結局は心は届かない。
そうならないようにしなければいけなかったのに、という後悔。




