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0361 不変ではいられない
誰かが言っていた
犠牲の祭壇の前には
いつまでも居られない、と
どんなにかきたててやっても
聖火は人知れず消え
ためらってみても
自らの道を歩むより
術はないのだ、と
ああ、それが本当だとしたら
それはなんと悲しいこと
永遠なるものの
存在を認めぬのだから
否定はしきれない
心の奥底いずこか
ささやく声がする
それではお前の愛は
永遠なのか
かつてのそれより
今のは衰えてないと
いうのか、と
認めざるを得ない
だから考えたくない
心の奥底の声
だけれどそれは事実
かつて関心のあったもの
今は何もなさない
心は移ろいやすく
ああだけれど
心が一番移ろいやすいのは
だけれど最も
変わらないのは
子供の時、少年の時
外部から守られて
自らの内にこもれた時
時がたち殻を破ると
吹き込んでくる風が
聖火を吹き消して
旅立ちを急かす
大人と死と孤独への
旅立ちを
04-5.3-5.23
不変とモラトリアムの象徴が、なぜ「犠牲の祭壇」なのかは、今となっては……




