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0023 あなたの隣で
時は過ぎていく
コチコチと音を立てて
冬の夕日が
その弱弱しい光を
木々の後ろに隠していく
ああ
言葉にならないもどかしさ
人の心というのは
こんなにも口に出しにくいもの
テラスに出ていて
寒々とした北風に
この身をさらしていて
それでいて心だけ
焼けるように熱く
沈む夕日のように弱く
ああ
手をほんの少しのばせぱ
触れることのできるところに
あなたはいるのに
かける言葉がみつからない
日は沈んで やがて薄明も
消えて行ってしまうだろうに
07-10.28-12.2




