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1471 世に溢れる想い / 光と闇
悲しみを悲しみの色で
寂しさを寂しさの色で
およそこの世にある
全ての感情に
色を付けて、それでこの世を
眺めてみたなら
見出せるものは
なんと限られているのか
それは夢? それは夢?
では真実は何?
ああ、何か一つでもいい
時を追わずに
変わらずあるものが
信じられものが
存在しうるなら
そう思わずにはいられない
悲しい思い 悲しい想い
そんなものだけが
この世に溢れていて
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人の心の中には
光と闇と
そのどちらを見出したら
いいのだろう
この世に真実が
ありはしないように
真の光も真の闇も
あるいは存在すら
しないのかもしれない
それでは一体
何に真実の価値を
見出したら
良いのだろうか
もしかしたらおよそ
人の心なんて
評価するにも
値しないのかもしれない
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それは色とりどり、ではない。多分、一つの色に塗りつぶされてしまう。
光と闇を混ぜ合わせると、きっと後には茫洋とした灰色が残る。
それは光の強さも、闇の静寂も持たない。




