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1446 手に余る記憶
気付きたくない事
思い出したくない事
なんと多くの
この手に余る記憶を
私は抱え込んで
しまったのだろう
あなたへの想いは
たとえ真実であっても
私が常に
誠実であり続けた
わけではないし
私の全てが真で
あり続けたわけでもない
そうした想いが
あるいは後悔になり
私の心にずっと
重くのかかるのだ
愛しい人よ、その美しさゆえ
あなたは私を苦しめる
忘れてしまいたいのに
忘れてしまえないぐらい
私は悲しい……
36-9.11-11.1
....
記憶は心を縛り、時には苦しめる。
忘れてしまえたら、楽になれるのに、と思ったとして、それは容易にはかなわない。
ただ自分の欲しい記憶の身のを、残して行けたのなら。すると人は傲慢になってしまうのだろうか。
36番は明日に満たない程度で終わり。




