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1435 忘れはしない

忘れはしない、私はけして

たとえ私や他の全ての

この世のものが、一つ残らず

姿を変えて、想いを変えて

刻み込まれた時と歴史を

失い去ってしまっても


今と名のつくこの一時は

海辺に寄せる波風の様に

打ち上げられた貝殻の様に

それを包んだ大きなものの

中では何も意味も持たぬほど

小さく、そしてはかなくて


私はだけど想っていたい

私はだけど愛していたい

この世にあったすべての時を

そしてとりわけ今という時を

この世にあったすべての人を

そしてあなたを誰よりも


誰もその日を思い出さねば

心の中から失われたら

それはその日の消滅の意味

私は今を、そしてあなたを

失いたくはないのだから

ずっとこの手に抱きしめたいから


忘れはしない、絶対に

心の底のはるかな底に

たとえ沈んでしまったとして

それでも私はいつの日にかは

想いを再び引き上げるだろう

過ぎ去った日々、失ったもの

そんなものでない意味を持たせて


この一時に愛することが

明日にどんな力を持つか

私にはまだ判らないけど

それでもずっと愛し続けたい


36-9.11-9.11

--

「何もかもを忘れてしまえるほどに、長い長い月日が経っていた」

続いて36番から。

最後の一文は、冒頭につけられていたコメント。


では、今はたしてどんな意味をつけて、過去の想いをサルベージしているのだろう。


波風の様には、波風によってに修正したほうが良いかとも考えたけれど。波風自体も海に比べたら圧倒的に小さなもの。そしてそれに寄せられた貝殻はさらにさらに儚いもの、という意味だとしてそのままに。

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