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1178 少女 / お願いします
時は過ぎ
少女は女へと
変化する
子供から大人へと
移り変わる一時
その時にのみ
存在しうる
不安定さゆえの
美しさ
そうしたものは
不安定さゆえに
失われる運命に
あるのだろうか
少女は女になる
その笑顔が
語りかけるものは
微妙に変化する
その中で最も貴く
最も美しく
最も儚いものは
失われて、そして
二度と返ることがない
40-5.26-5.27
※※※※
もう何も
語りはしません
話せばすべて
嘘になってしまう
そんな気がしますから
あなたを愛していたい
あなたを信じていたい
でもその想いだけは
本当なのです
愛しています
ああ最後に
この一言だけは
言わせてください
信じてください
今はただそれだけを
あなたにお願いします
ただそれだけを
お願いします
40-5.26-5.28
少女、というのものの語りは、良く存在するものだけれど。
失われてしまうもの。留めておく術のないもの。
たとえばおおた慶文氏の描くような
そして、最後の、たった一つの、お願い




