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1125 花に思う
黒い色をしたバラを
真っ赤な色に変えられたら
黒ゆりを白ゆりにと
清める力があったなら
ディジーの花の香りを
ヒヤシンスのに取り換えられたら
神のみが持つその力を
この身にも分け与えられたら
我が身はあまりに無力
眼前にある花一本に
手を加える事も出来ない
時を留める力もなく
花が咲き、また散っていくのを
黙って眺めているだけ
それが何になるのだろう
我が身の力が我が意思の
加わらない美が
咲き誇るのを見る事が
我が力で留められない
美の散り行くのを見る事が
02-10.28-1.8
花は咲き、花は散る。それが自然の摂理。
それなら、恋が咲き、そして恋が散るのも自然の摂理なのか。




