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1109 恋文
ああ、私の愛しき人よ、愛しき人よ
一体あなたをどうやって讃えたらいいのだろう
私のあなたの美しさを比喩する術を知らない
かつてあなたより、いやあなたと同じほどに
美しきものに出会ったことがないから
その優しさと美しさを歌われる天上の御使いですら
あなたの前では輝きを失う事だろう
いや、あなたこそが私の天使なのだ
微笑をたやすことのない、心の灯なのだ
あなたのまなざし、口もと、長い髪
何をとっても私の心に違う点はなく
全てがこだわりなく、この心に入り込んだ
そしてもたらした、甘く優しい休息を
ああ、美しい人よ、優しい人よ
私はあなたを称える術を持たない
私のはかない力は、あなたの前では無に等しい
あなたはあまりにも…… 美しすぎるのだ
美しいことが罪だとしたら、この世で最も罪深い人よ
その美しさゆえ、この心を奪った人よ
ただあなたを眺めるだけ、語らざれば
02-10.28-12.22
まあ、たとえば、中世を描いた少女漫画の中で交わされる文、みたいな感じとか。
そんなもんです。




