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1092 いつか
流れる涙が
見られないように
あなたに背を
向けてしまったけれど
あなたのまなざしは
あなたの心は
痛いほど私に
伝わってくる
見つめあわなくても
語り合わなくても
信じあう事は
できるのだから
あなたにだけは
嘘をつけないし
あなたを想う心は
偽らないでいたい
だから私にできるのは
何も言わないで
耐える事だけなのです
あなたが好きです
この一言をどれほど
私は口に出したかったか
あなたの胸にどれほど
飛び込んで行きたかったか
あなたの胸をこぶしで
たたきながら
泣きじゃくったままあなたに
抱かれていたかったか
いつかきっとあなたと
笑って語れるでしょう
その時まで私は
待ち続けています
流した涙を
心の宝石箱にしまって
26-7.22-10.13
いつか笑って話せるさ。
そんな日が本当に来るものか。
26番は、また一篇だけはみ出し。それでおしまい。




