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1030 罪
罪、なんと忌まわしく
そしてなんと心惹かれる言葉
それは赤い血のイメージ
そして白い雪のイメージ
全てを傷つけずにはおかず
その傷を全て包み込んでしまい
そのあまりのおぞましさに
そのあまりの心地よさに
体は逆らうことを止めた
心は逆らうことを止めた
水が流れ続けるように
留まる所を知らないように
私も休む所を知らない
私も止まる所を知らない
風が喧しく吹き過ぎていく
雨が冷たく降りかかっていく
私の想いは消える
私の心は凍る
私は想うことを止め
私は考えることを止め
望むがままにこの手を
動かしていく
30-5.24-7.11
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「喧しく」の部分は判読できず。「か・・く」
入りきらないけれど、ルビを振るなら「かまびす」かな。
喧しい の読み方は、「かまびすしい」「かしましい」「やかましい」と三通りあるらしい。
本当はどれも当てはまりそうもないのだけれど。
限りない、二行ごとの対比。そして、私の手はどんな罪を犯す。




