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1020 風が吹く / 最後に残るもの
風が吹く
風が吹く
あなたの髪を
なびかせて
どこかへと
吹き過ぎていく
なにものにも
とらわれはしない
自由な物
心向くままに
その存在を
向けられる物
その自由さは
人の子にはけして
得られないもの
風が吹き過ぎていく
あなたの髪を乱して
私の心を乗せて
どこか知らない地へ
知らない時へ
知らない想いへ
30-5.24-6.16
※※※※
何もしない
何もできない
そして失うものだけ
多すぎる
失う事が
判っていながら
どうして
動けないのだろう
心が動かない
心が求めない
きっと、だから、
でも、やはり、なぜ?
掴んだ砂のように
みんなみんな
指の間から抜けていく
そして最後まで
私の手の中に
残ってくれるのは
一体何だろう
最後まで
私の心に残るのは
一体何だろう
30-5.24-6.28
半端で残っていたものを処理。
風は自由なるもののシンボル。人魚姫は最後に風になった。
そして、再度失うものの話。




