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1001 まだ / 雨空
力を出し切れていない
私はまだ
力を尽くしていない
まだまだ
何かできるはず
何かできるはず
ああ
時間だけが私から
どんどん奪われていく
その不可逆の動きは
私の心をしめつけ
私の動きをなお
鈍くする
それでも必死に
もがきながら
私は上を目指す
あと少し上
あと少し上
ぎこちなく動く手足に
触れるものは無い
私の目の所にまで
届くものは無い
30-5.24-6.5
※※※※
意地悪な雲よ
どうしてお前は
日の光を
星の輝きを
月の冷たき面を
覆い隠してしまうのだ
そして雨よ
見上げるこの身に
なんと冷たく降りかかる
心の奥底まで
沁みとおっていくようだ
そうして私の心の中に
悲しみをみな
流し出すつもりなのか
それとも一か所に集め
ますます私の心を
重苦しくするつもりか
ああ暗い夜空を
見上げていると
身体より先に心の方が
冷え切っていく
30-5.24-6.6
現状への焦燥を描いたもの。そして思いは空回り。
雨への思い。よくあるやつ。




