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冒険者の町へ!久々のおふとんzzz

やっと3話目だーーー!



「リュウ!リュウ!町が見えてきた!」


草原をひたすらに歩き続けること丸1日。

空もだいぶ暗くなり始めたころ、道の行き着く先に大きな町が見えてきた。


「おおーー!よっし!あともうちょっとだー!」


それにしても、ミアともだいぶ打ち解けたなぁ。

最初の頃なんて

「はい…リュウさん。えと…それは塩で大丈夫です…ぁぅ…」って感じで…。

かなり緊張していたからな。


「大きい町!わぁぁ~!」


「あはは。馬車から落っこちないように気をつけてね。」


それにしても、すっかり元気になってよかった。

怪我も後遺症の残るような大怪我がなかったし、骨折とかもなかった。


そして何より、ミアはこの異世界でボクの心の支えでもある。

なぜならたった一人、突然異世界へと放り出されてしまったのだ。

右も左もわからず、知り合いもいない…。


だけどこの子は生きて、ボクのそばにいてくれる。

ボクはそれだけで頑張れるんだ。


「ありがとう…ミア。」


「なぁに?リュウ?」


「ううん、なんでもない。ほら、もうちょっとだ!」


無事でよかった。

生きていてくれてよかった。


「…。町に着いたら店で何か食べような。」


この子はとても辛い思いをしていたはずだ。

これからはできるだけ、この子に笑っていてほしい。

だからボクは存分に甘やかしてあげるんだ。


「ねぇリュウ、おさかな…あるかな?」


「ん~どうかなぁ。ここから見た感じ結構大きい町みたいだし。あるんじゃないかな?」


「やったぁー!」


やっぱり、猫だから魚が好きなのね。

暇があったらチャ〇チュールとかこの世界で開発してあげようかな。

ボクの手ずからチャ〇チュールをミアに食べさせてあげるのだ。


「…。////」


おっと…いかんいかん。

このムッツリめ!

煩悩よ去れ!煩悩よ去れ!


「あ、そうだ。ミア。町に入る前にこのフード付きのローブを着ておいてね。」


「うん。わかった。」


「あの町が獣人にとって安全かどうか、まだわからないから。少しだけ我慢してね。」


「うん!」


ボクたちは町の正門の前まで到着した。

通行証とか必要だったらどうしようかと思ったけど、その必要もなさそうだ。

前の人たちが町に入っていくのが見えるが

特に何も出さずに素道理で入っていく。

ボクたちもそのままスムーズに町の中に入ることができた。


「リュウ…もう大丈夫?」


「うん。どうやらこの町は獣人の人もたくさんいるみたいだ。フードも外して大丈夫だよ。」


「わぁ~~~!建物がいっぱいある!」


見たところこの町は獣人の人も人族も一緒に暮らしているみたいだ。

それに旅の人が多いのか多くの人が剣や槍

杖や弓をリュックと一緒に装備している。

ここはそういう町だから、検問みたいなのもなかったんだな。


「ミア。あの馬車がたくさん停められてるお店って看板になんて書いてあるのかわかる?」


「え~っと。【宿屋鷲の羽】って書いてあるよ。」


「いい子だ。ありがとうミア!当たりだね。あそこに一度馬車を預けて部屋を一つ借りよう。」


「うん!えへへ…」


褒められたからか、ミアは嬉しそうだ。

ボクはこの世界の文字が読めないから、とても助かっている。


一応町につくまでの間に少しだけ教えてもらったんだけど

まだ手作りの単語表がなければ文字がかけない。

少しずつ覚えていこう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【宿屋鷲の羽】


ボクとミアは宿に到着した。

受付には黒い軍服のような服を着たとても綺麗なお姉さんがいた。

黒髪のショートへア。切れ長の綺麗な目をしていて、灰色の瞳をしている。

軍服用のミニスカートと綺麗な太ももまでのロングブーツが魅力的な絶対領域を作り出していた。このデザイン考えた人…グッジョブ!


「いらっしゃいませ。ようこそ宿屋鷲の羽へ。お二人様でしょうか?」


「はい。二人で10日間、馬車を預けるのと、あと一部屋お借りしたいのですが。空いていますか?」


お姉さんはボクとミアを見て、もう一度ボクのことを見つめた後に小さくうなずいた。


「女性二名様ですと…。馬車用のスペースとお部屋代合わせて銀貨5枚です。」


今一瞬女性二名って聞こえた気がしたけど…気のせいか。


「こちら食事代も込みとなっております。もちろん外食なさっても大丈夫ですが、その場合はお客様の方でお支払いください。」


「おお…わ、わかりました。お願いします!」


驚いた…。

冒険者的な人が多いから受け付けももっとラフな感じかと思っていたのに。

受付のお姉さんとかすっごく美人さんだ。

クールビューティーって感じだ。


予想だともっと恰幅のいい大きなおばさんが…

「あいよ!お二人さんだね!銀貨5まいだ!あっはっは!」

的なのをイメージしていたのに。


ちなみに…銀貨5枚というのもなかなか安い。

銀貨1枚が元の世界で言うと大体1万円らしいので、

駐車料、宿泊代、三食食事代全て込みで一日5千円ですってことだ、

しかも二人で!

つまり一人2500円…。異世界だからそういうもんなのかなぁ…。


ボクとミアは受付のお姉さんの案内で部屋へと案内してもらった。

部屋はとてもきれいで、お花のようないい匂いもする。

まるでホテルだ!


「おふとん…。パタリ……。」


「ミア…それじゃあ何か食べに…。あらら。」


ミアはあっという間に寝てしまった。


「スヤァ……。」


奴隷だった頃などろくな寝床も用意されなかったんだろう。

今はぐっすり寝かせてあげよう。

ボクも初めて旅なんてしたもんだから今日はよく眠れそうだ。


---------------------------------


その頃。とある研究施設では…。


「なんということだ…最後の希望が…転移召喚魔法の研究は…失敗か。」

                            

「い…いえ!これを見て下さい!この魔法陣の反応は…間違いなく転移召喚魔法に成功しています!」


その研究施設では白衣のようなローブを着た魔法研究者たちが

真剣な表情で魔法陣を調べている。

その表情は魔法陣の反応を見て少し明るくなった。


「たしかに…!だ、だが…。召喚したはずの…召喚対象者は一体どこへ!?」


「博士!転移魔法装置が魔力に耐え切れず、破損しています!」


30年分の魔力だぞ!?

これだけの魔力を注いでも足りぬというのか…!

やはり、私の仮説は正しかったようだ。


【滅びし人類】…凄まじい魔力保有量をその身に宿している。

いや…違うか。

我らの魔力が…この時代の魔力が少なすぎるのか…。


やはり…これは一刻をも争う段階に突入しているということか。


「博士!解析が終了しました。破損部分は召喚位置を指定するための魔法陣です!」


「恐らく、召喚対象者はこの世界のどこかに召喚されています!」


それを聞いた【博士】と呼ばれた男は額に汗を流した。

これはまずいことになった。

今この大陸は【帝国】による侵略を受けている。

この戦争に召喚対象者が巻き込まれでもしたら…。


「大陸の冒険者ギルド、および中立国家に伝令を出せ!事は一刻を争う!もし、ロストテクノロジーと思しき技術を持つ者、もしくはこの世界の言語をすべて理解できるような者が現れたらすぐに保護するようにと!」


召喚した者と意思疎通が出来なければ話にならない故

召喚対象者は召喚と同時に言語をすべて理解し

意思疎通ができるよう魔法陣にデータを組み込んだのだ。


「頼む…生きていてくれ…!」


その召喚対象者こそ

全裸で召喚された男

リュウジである。


彼が…人類、そしてこの星の未来の希望であるなど

本人は全く知る由もない。

宿屋鷲の羽の受付のお姉さん

【セルティ】

年齢不明 ♀ 魔族

身長162cm

体重44kg

容姿はスレンダーなクール系の美人なお姉さん。見た目は18~20代前半。

真っ黒な髪でショートカット。奇麗な切れ長の目をしていて、瞳は灰色。

服装はギルド職員の黒い軍服。軍服用のミニスカートと太ももまでの黒いロングブーツを着用しており、スカートとブーツの絶対領域が魅力的である。(考案者:ギルドマスターリサーナ)

過去にギルドマスターに命を救われており、それ以来マスターの元で職員として働いている。

人手不足のため鷲の羽の受付としても働いているが、本来はギルド情報部である。

普段から敬語で話しており、素でも敬語である。

何事にも真面目で、妥協を許さない性格をしている。


ちなみに!


セルティさんはリュウジを女性と勘違いしているので、ミアと一緒に女性料金で宿に案内しています。

なるほど!だから安かったのか。



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