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少女の窮地を救う!全裸で!

小説などは一切書いたことがありません。


お試しみたいな感じで、ちょっと書いてみます。


作者はモンスターエナジー中毒者です。

草木が生い茂るとある山奥に、檻の積まれた馬車が停められていた。

その檻の中には黒い髪に猫の尻尾、猫の耳の少女が閉じ込められていた。

少女はただひたすらに自分の枷についた鎖を壊そうと、石を叩きつけていた。


「…ふぅ!…えぃ!」


少女はここ数日ろくなものを口にしていなかった。

食べたものといえば、自分をさらった兵士が檻に投げ入れた腐りかけのパンや床にたまった雨水くらいだ。少女の体力はもう限界を超えていた。


「ガキンッ…!」


「はず…れた…っ…!」


だがそれでも、少女は生きてもう一度大好きな母と父に会いたかった。


「はぁ…はぁ…」


少女の鎖は何日もかけて叩いて削ったおかげでなんとか壊すことができた。

今ならば兵士は用を足すために檻から離れている。

少女はふらつく足で檻から森へと逃げ出した。


「はぁ…はぁ…ぁぅッ!」


しかし体勢を崩した少女はこけてしまう。

だがそのたびに最後の力を振り絞って立ち上がり前へ前へと進んでいく。


「ぅぅ…マ…マ…。パ…パぁ…。」


--会いたい。


「あい…たい…よぉ…」


少女の頬からは涙がこぼれ落ちる。

お腹がすいた。

力が出てこない。

痛い。辛い。怖い。寂しい。


「……ッ!」


---それでも止まれない。

            ---諦めない。




「おい…てめぇ。んなとこで何してやがる。」


だがそんな少女の思いはあっという間に踏みにじられてしまう。


「帝国が高値で買ってくれんだからよぉ!おとなしくしとけよなぁっ!」


「ドガッ!」


「あぅッ…!?」


兵士の容赦のない蹴りが少女の腹に打ち込まれる。


「きたねえガキが…!面倒かけやがって!」


「ドスッ」


「ごほッ…!?」


兵士は鬱憤を晴らすためか何度も少女を蹴り倒す。

すでに衰弱した少女の身体に、容赦なく蹴りが撃ち込まれる。


「オラッ!」


「…ぅ…ぁ」



少女の意識は少しずつ薄れ、儚い命の炎が消えていく。


「(しんじゃう…。もぅ…ママと…パパに…あえない…の…?)」


少女を蹴る兵士の後ろから2人の兵士とリーダーと思しき兵士が現れた。


「おいおい。それ、壊すんじゃねぇぞ?」

「そうだぜ、金になるかもしんねぇんだ。」


「おい!お前ら。さっさとしやがれ。その奴隷はやく檻に戻せ。」


少女を蹴っていた兵士はそこで足を止めた。

足元には、ピクリとも動かなくなった少女が転がっている。


「チッ…動かねぇ…死んだか…?」


「おい、死んだんじゃねぇのか?」

「馬鹿野郎だから言ったじゃねぇか。」


「何やってんだ!ったくクソが。もぅいい!そこらへんに捨てとけ。」


兵士4人は動かなくなった少女をそのまま地面に置き去りにし

その場から立ち去ろうと踵を返した。


「-------------------!!!」


その時、眩い閃光とともに凄まじい爆発が山賊を直撃した。

爆発は兵士3人の意識を一瞬で刈り取った。

兵士のリーダーと思しき男は何とか回避したがそれでもかなりのダメージを受けた。


「くっ…!な…!?なんだ貴様ぁ…!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

時をさかのぼること、新宿のとある街はずれ。

眠そうな瞳をした、ショートヘアにアホ毛の青年…?が道に迷っていた。

声も中性的なのでボーイッシュな女性と間違えられることが多いが…。

一応男である。


「…あっちゃぁ~。こりゃ見事に迷ってんなぁ…。」


こんばんは!龍志リュウジです。

現在23歳独身童貞!

今ちょうど派遣バイトから帰るところだったんだけど

東京に来たばかりなもんで…。

絶賛道に迷い中です!

今はぼろぼろの神社の入り口でちょっとうろうろしています。


「なんて…心の中で解説しちゃったり…。はぁぁ~~…。童貞は余計じゃい!」


ボクはため息をつきながら電源の切れたスマホの真っ暗な画面を見つめた。

これでは頼りのグー〇ルマップ先生も使えそうにない。


「というか…こんなぼろぼろの神社とか、森とか廃墟とか新宿のど真ん中にあったんだ…。」


実際、都会から少し外れたところならばこのような薄気味悪い場所は結構ある。

時刻は夜の21時頃。街灯もあるにはあるのだが、今にも消えそうなくらい弱弱しい光を放っている。


「…こんなぼろぼろの神社、子供もこなさそう…一応おまいりしていこうかな。」


ボクにとって神社は、子供の頃はよく遊んだ場所だった。

遊んだ後は神社に向かって-ー

「いつもありがとうございます!」って手を合わせてお辞儀してたっけ。

お祖母ちゃんがそうしろって言ってたからな。


「いつもありがとうございます!できれば帰り道を教えてください…とほほ。」


幼いころに教えられたことって、なかなか忘れないもんだなぁ。

神様なんか信じちゃいないけどね。


「---あれ?…ちょっと…目まいが…」


今日は興味本位でやってみた引っ越しの派遣バイトだったから

疲れが出ちゃったのかな?

急に足に力が入らないような…クラっとした感覚に襲われた。


「ふぅ…早く帰って休まなきゃ…」


そこで目を開けると、いつの間にか昼になっていた。

いや、そうではない。

明らかにさっきいた場所と全く違う場所なんだ。ここは。

一体何が起きているんだってばよ!


「くっ…!な…!?なんだ貴様ぁ…!」


いきなり怒鳴られた。しかも相手はかなり怒っているみたいだ。

とにかく状況を確認したい。

ボクは仏のごとく、落ち着いた様子で周囲をゆっくり見渡した。


「…ふむ。」


ボクは昔から慌てっぽくて

困ったことがあったらよく取り乱して余計事態を悪化させてきた。


だがしかし!


東京という大都会の中で数々のバイトを経験し

緊急事態こそあわてず騒がず

冷静に状況を判断するスキルを会得していたのだ!


「なるほど…。フフフ。すぅ…はぁ…そういうことですか。」


ボクの目の前には

少し焦げた鎧を着た兵士っぽい服装のおじさんが3人

気絶してぶっ倒れている。


そして同じくちょっと服が焦げた兵士的なおじさんが

驚愕の表情でこちらに向けて物騒な剣を構えている。

さっき怒ってきたのはこのおじさんか。


なるほど。

わからん。


「ぅぅっ……か…み…さ…ま…?」


そこでふと後ろから、辛そうな少女の声がかすかに聞こえた。

その少女は、とても服とは言えないぼろぼろの布を一枚着ていた。

足にはちぎれた鎖が付いている。


それだけじゃない、ぐったり倒れたまま動かない。

あの子…このままじゃヤバイんじゃないか。


神様って…?ボクの方を見ていったけど。

ボクのどこが神様なんだろうか。

こんな素っ裸で手を合わせて突っ立っている男のどこが…。


ん?


「…な…なんじゃぁーごりゃーーーーーっ!?」


いかんいかん、思わず劇画チックな顔で叫んでしまった。

かなり野太い声が出ちゃったし。

だけどそれに驚いたのか

兵士っぽいなおじさんは剣を放り出して叫びながら逃げ出してしまった。


「ひっ…!や…やめてくれぇーー!命だけはーー!」


あらら。

気絶したお仲間のおじさんたちを置いてけぼりでどっかに行ってしまった。

…ボクの今の声ってそんなに野太かったのかな。

マジカ。

ちょっとショックだ。


「っとそれよりも…!」


ボクは急いで少女に駆け寄った。


「-------!な…なんだ…これ…」


少女は死にかけていた。

体中アザや切り傷に、何度も蹴られたような跡。

まるで虐待を受けたみたいじゃないか。

下手に動かすとまずそうだ。


「…ぅぅ…か…………」


少女は消え入りそうな声で

さっきと同じように神様かと聞いてきた。


「神様じゃないよ。でも…もう大丈夫だよ…。」


ボクは今はこの少女に、大丈夫だと言うべきだと思った。

いまだに状況は理解できないままだけど。

今はこの子を安心させてあげたかった。


「大丈夫、もう大丈夫だよ。」


「……。」


少女はそのまま死んだように気を失ってしまった。

し、死んでないよね!?っと慌てて脈を図ったらちゃんと脈があった。


今にも止まってしまいそうなほど


           小さくかよわい脈だった…


                 その儚く小さな鼓動が


この子を守ってあげなきゃという気持ちにさせた。


ただ、終始素っ裸だったから、はたから見たらヤバイ光景だったに違いない。

小説書けるかな…。

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