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最弱のチーター  作者: 黒田 雷
5/5

5話 団体競技教科日程<前編>

どうも、雷です。前回から結構時間が空いてしまいました。

すいませんでした。今回も楽しんでいただけたら幸いです。

それでは、どうぞ。

朝、俺は目を覚ました。体が重だるく体が寝ていろと言ってくる。

昨日は1日中だらだら過ごしていた。寝たのは、今日の1時くらいだっただろうか。

部活に入っていないため当然朝練もないのでゆっくりできる。今は、6時。5時間しか寝ていない。

意識が飛びそうになりながら、支度を済ませていく。朝食を食べているころになってもまだ睡魔が襲ってきていた。眠い目をこじ開けながら、通学路を通っていく。学校に着くのがやけに

早く感じられた。そして、登校中の記憶もほとんどなかった。

教室に着くとそこは活気に満ちていた。俺の世界ではないなとそんなことを考えながら自分の席に座る。

前を見て黒板に『朝、ホールで校長先生からのお話があります。

8時15分にはいるようにしてください。』と書いてあることに気づいた。

少し立つと一斉に移動が始まった気がした。しかし、その時俺は寝ていた。

眠いときに日が当たる席でボーとしていたら寝てしまったのだ。

そんな俺に向かって誰かが「ねぇ、起きて起きて。」といいながら割りと強めに頭をたたいてくる。

割とマジで痛かった。目を開けると才子だった。「なんだ、才子かここはAクラ…。」

俺は睡魔に襲われ2度寝してしまった。

才子があわててたたき起こす、割と強め、いやめちゃくちゃ強い衝撃が俺の背中に当たった。

目を開けると両手に真っ赤な消火器を抱えたサイコがいた。

「もしかして、それでたたいたとか言ってくれるんですか?」

「言ってあげます」平然と答えてくる。

「やっぱりお前、サイコだよ。」

「サイコパスじゃないし!っ手言うか時間時間!」

「いや、時間って俺は席についてるぞ。ってあれ?みんなは?」

「だから、全校集会まであと1分なの!」

「なるほど、2人で遅れればあまり怒られずにすむか・・・いいアイデアだな」

ショックを受けすぎて逆に冷静になって言う。

「いやいやいや、がんばろうよ」

音を立てていすから立ち上がると、勢い良く廊下に飛び出し

右に向かって走り始める。「急ぐぞ!」俺は叫びながら走る。すると、才子があわてて叫んだ。

「逆、逆ーー!」俺は慌ててUターンする。階段を4段とか5段というレベルではなく。

丸々飛び越えて走り続ける。長い廊下を走りきりホールに走りこむと列はまだ

整っておらずなんとか間に合ったという感じだった。

数秒後、先生の合図で全員が列を整え始めた。本当にギリギリだったということを実感した。

列が整うと少しの静寂の後に、しゃべり声が聞こえてきた。先生は視線で注意しているのだと思うが

まったく効果がない。そこに、校長先生が来た。前から波のように静かになっていく。

校長先生の効果は絶大である。校長先生は演台に立つとか細い声で話し始めた。

「はい、今回全校集会を、開いたのは、2つ、連絡が、あるから、です。

 1つ目の、連絡は、全国団体実技大会に、ついて、です。皆さん、この、大会に、ついては、知っている  と、思い、ます。今回、皆さんには、この、大会に、参加して、もらい、ます。生徒同士チームを、組  んだら、この、学校の、チームは、全て、同盟、ということに、します。基本的、には、この、条件   を、守って、参加、して、もらい、ます。」

校長先生は息が続かないのか途切れ途切れの言葉で話していく。

「2つ目は、この、大会に、向けて、学校、対抗の、練習試合を、することに、なりました。

 詳しくは、まだ、決まって、いませんが、覚えて、おいて、ください。以上、です。」

と校長先生は連絡だけ済ませるとさっさと帰っていった。

少しの間生徒の間でざわつきが起こる。まさか、全校を集めて連絡することがこれだけということを

いったい誰が予想できただろうか。

 教室に帰るといつも通りに朝の会が始まった。先生の話までは普通に進んでいた。

しかし、先生の連絡の途中に事件は起きた。それは先生の一言だった。

「今日は団体実技強化日程です。がんばってください。」先生は確かにそういった。

団体実技強化日程って言うのはあれだ。1日中戦い続けるヤツだ。

午前は同学年と、午後は全校でする。才子とチームになって早速練習できる時間ができたのは嬉しい。

 言い忘れていたがフィールドは3つある。とういことで、第二フィールド待機室に行った。

チームになってはじめて知ったが更衣室はチームの待機室とかねられていた。このことはつまり

同じ部屋で着替えなければいけないということを同時に伝えていた。

「え、えっとーどうする?」俺はしどろもどろになりながら言った。

才子はあごで部屋の外に出るように促した。俺はしぶしぶ部屋から出て行く。

数分後、俺を追い出した才子が今度はさっさと入れといってくる。

着替えを済ませて俺たちの武器庫へ行った。チームになるといろいろ一緒になるらしい。

武器庫の中は一人のときとは比べ物にならないくらい広くなっていた。しかし、中に入っている

武器のほとんどは才子のものだった。「すげーなこれ全部お前のか?」と俺は素直に驚く。

「うん。」才子は特に気にせず返事をする。「これだけ集めるのにいくらかかるんだ?」

「そんなにかからないよ。」当たり前だというような口調で才子は答える。

俺の武器(といっても剣だけだが)がおいてあるところに行くともう2本剣が置いてあることに気づいた。

「なあ、この剣もお前のか?」と俺は細くしかし重そうな輝きを放つ赤い剣を指していった。

「ううん、それ君のために買ってきたから使って。」と才子は逆の方向を向いて照れくさそうに言った。

「え、マジで。ありがとう…」驚きのあまり目を丸くする。そしてもう1度剣に目を落とした。

その剣は、鮮やかな赤色をしていて何かを伝えたそうな感じだった。

まるでさっき見た俺の剣とは違った。

 それぞれ武器の確認を終え、フィールドへ移動を始めた。

「あれ?お前の武器スナイパーライフルだっけ?」

「ぼく、いろんな武器使うから今回はこれ。」そういいながら才子は肩からつるしたスナイパーライフルを

持ち上げてみせる。それは才子の身長くらいの大きさで重そうに運んでいた。

「そういえば、お前の能力は?」初めてのチームでの試合で緊張しているということもあり

会話がとてつもなくぎこちなかった。まるで、台本をそのまま棒読みしているような感じだ。

「天才肌って言ってボクの体でできることなら何でもできるよ。3回転ジャンプとか…

 いろいろな武器を使えたりするよ。君のは?」

「俺は変わり身って言う体を自分のイメージしたものに変化させることができるって言う能力だ。

 イメージできないと変化させられないからそこ気をつけて。」

「わかった。変わった能力だね。君らしいや。」「お前もだろ。」

二人とも笑い出し平和なムードだった。

しかし、次のサイコの質問で平和なムードはどっかに飛んで行ってしまったようだ。

「そういえばさ、ぼくたちのチーム2人だけだけど大会には出れるんだよね?」

才子は心配そうに俺が一番聞かれたくなかったことをさらっと聞いてくる。

「出れるには出れるんだけど…」後になるほど声がにごっていった。

「・・・?」才子は何も言わずに首をかしげる。

「えっと・・・その・・・出場でできないというか何と言うかその…」

後ろになるにつれてどんどん声が小さくなっていく。

「え、い、今なんていった?」

「えっと、このチームで大会出れない。」

しばらくの沈黙。嫌な空気がいやらしく2人を包み込む。

その意味をようやく理解したサイコの顔がたちまち怒りの色に変化し、目が潤んでいた。

「もう、知らない!」そう言い放つとフンッとそっぽを向いて早足で逃げるように歩いていった。

「ちょ、ちょっと待てよ!」思わずそう叫んで後を追った。再び沈黙がおとずれた後、

サイコはため息をついてから低い声で言った。

「んで、ボクと出ないなら誰と出るの?」俺の中でこれは言ってはいけない情報だからいうなという

意見といわないともっと怒らせてしまうという意見がぶつかり合う。

「えっと…それはいえない…です。」恐る恐る言ってみた。

もう一度大きくため息をついてからサイコは言った。

「まあいいよ、何かいえないことがあるなら今はきかないでおくよ。いえるときになったら言ってよ?

 今は君を信じることにするよ。」予想外の言葉に、俺は目の前に女神がいると錯覚してしまった。

「ありがとう・・・」今にも泣き出しそうになりながらなんとか声を絞り出せた。

「その代わり、他のチームに移るなんていったらしょうちしないからね!」と真剣な目で俺を見てくる。

いつの間にか歩くスピードは元に戻っていた。

「怒ってないのか?」

「それは、もちろん怒ってるよ。でも、君はボクの大切なチームメイトだから。

 だから、もうあの時見たいにはなりたくない。」


読んでいただきありがとうございました。

よろしければコメントと評価よろしくお願いします。

次回も読んでいただけたら幸いです。


<今回の裏設定>

今回もやっていきます。今回の裏設定!パチパチ

今回はサイコが買った赤い剣についてです。この剣は「赤竜の剣」といわれています。

この剣、実は今までサイコが買ってきた武器の中で一番高いとか。

話の中でまた詳しく出てくるので覚えておいてください。

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