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最弱のチーター  作者: 黒田 雷
2/5

2話 みんなもボッチなら俺は最強だ!

どうも黒田 雷です。

今回の作品は前回よりも少し長くなりました。

これからも大体3000~4000字くらいを目安に投稿していきます。

楽しんでいただけたら幸いです。

それでは、どうぞ!

  ~俺が脱落してから10分後~

だんだん、脱落者が出るペースが早くなってきた。きっと中は乱戦状態なんだろうなー。

  ~俺が脱落してから20分後~

また、脱落者が出るペースが遅くなった。どうやらさっきのは、小さい乱戦だったようだ。

周りが反省会や作戦会議で騒がしい。

  ~俺が脱落してから30分後~

脱落者がぴたりと出なくなった。残り2チームになったのだろう。

周りは反省会や作戦会議を終え静かになるかと思ったら、雑談が始まった。

その中から「まだ~?」「早くしてよー」「飽きた」などの声があがる。

お前ら最初から待つよりはましだろといいたかったが、まさか1分でやられたとはいえない。

  ~俺が脱落してから37分後~

そろそろ、悟りを開けそうになっていた、まさにそのときバトル、授業の終わりを

告げるチャイムがなった。長い戦いだった。(自分との)同じことを

思ったのかみんなからも歓声が起こった。


 4時限目が終わったら昼食の時間だ。昼食はいつも楽しみにしている。なぜなら、

ここの飯は最高においしいからだ。4時限目が終わると1番に食堂へと向かう。

食堂に着くと一直線にカレーのところへいく。少し不思議に思うかもしれないが、

この時代小学校から飯は買って食べるのが普通だ。電子マネー化も進み全て電子マネーで

すむようになった。自分の指紋で登録されているので指をスキャナーにタッチするだけで支払いが終わる。

食堂の店が開くのは12:00からで今はちょうど1分前だ。12:00になった。

店が開くと同時にカツカレーをひとつ頼み、支払いを済ますまでわずか5秒。

少し待つと熱々のカツカレーが出てきた。急いで隅の席まで行くとすぐに食べ始める。

カツの衣はサクッとしていて脂っこくない。そして、肉からは次から次へと肉汁があふれ出てくる。

カレーはスパイスから作っているという自慢のカレーらしい。カレー独特の風味の中に

切れのある辛さがある。カレーの中の野菜や肉にもカレーがしみこんでいて、舌でつぶせるほどに

やわらかい。米も硬さがちょうど良く、カレーと良くあっている。

ここが楽園か?とそんなこともかんがえてしまうほどのおいしさだ。

気がつくといつの間にかカレーがなくなっていた。冷えた水を1杯一気に飲み干すと、颯爽と食堂を出た。

それと同時に一気に人が入ってきた。なぜこんなに、早く食べるのかというと人と会うのが苦手だからだ。

隣いいですかなんていわれた日には、わけのわからない言語を話しその場から立ち去るだろう。

というわけで、早く行ってみんなが来る前に出るということだ。

 

 教室に帰ると一人の教室でくつろぐ。そういえば、今日の5、6時限目の授業確認していなかったな。

スマホで今日の時間割表を確認する。5,6時限目のところに【個人実技】とかかれていることを

認識するのに時間がかかる。そして、ようやく認識すると今までのやる気のない目に光がともった。

気がつくと俺は武器庫に向かって全速力でダッシュしていた。ほかの科目では一切やる気を見せない

俺が唯一やる気を出すのが個人実技だ。武器庫に着くと俺用の部屋に飛び込む。奥には少し水色がかった

銀色の剣が2本交差して置いてある。これが俺の剣だ。といっても愛着があったり、高級だったり、

強かったりするわけでもない、普通の剣だ。俺は剣の横のいすに座ると悪魔のような笑みを浮かべた。

俺は今、ものすごくわくわくしている。早く戦いたい、体の内側から力があふれ出るような感覚だがする。

鼓動がやけにうるさい、息も荒い。深呼吸をして1度落ち着く。

ふと俺は思った、俺何のためにここに来たんだ?と。良く考えれば俺チームメイトいないから練習が出来ない。また、待つのか…


 キーンコーンカーンコーンやっと昼休みが終わった。とりあえず、フィールドに入るときに集まる

第1ロビーへ行こう。ついた。予想通りそこには俺と先生しかいなかった。

「おい、拓斗」杉田先生が渋い声で、しかしやさしく俺を呼ぶ。

「は、はい!」あわて返事をする。この時点で俺の頭の中はパニック状態だ。

「そこは、Cクラスのところだぞ、Aはあっちだ。」「あっ、はい。わ、わかりました。」

そうぎこちなく返事をして、同じくぎこちなく先生が指を指したほうに歩いていった。

今先生が言ったA,Cクラスとは学年のクラスのことだ。俺の学年は全体で200人いて、

1クラスあたりには40人いる。そしてこのクラスは成績ごとに分けられる。Aから順に成績の良い

クラスとなる。つまり、俺のいるクラスはこの学年で1番成績の良いクラスということだ。

なぜ、個人実技以外全ての科目が皆無な俺がAかというと、簡単だ。個人実技の成績のみが

他の教科をまかなえるほど圧倒的に成績がいいからだ。個人実技に得点の上限が決まっていたら

俺は間違いなくEクラスだっただろう。だから、Cクラスより上の人には

卑怯者(チーター)と呼ばれている。しかし、Eクラスの人たちにはなぜか仲間として

見られているらしく、チームでもないのに助けてくれたことさえある。


 5時限目の始まりを知らせるチャイムがなったときには俺の学年、つまり1年生の全員が

ロビーに集まっていた。

「これから、個人実技を始める。5分後にフィールドを

起動する。それでは、準備始め。」

いつものように、杉田先生がどこか重々しく挨拶を終わらせる。

個人実技のときは作戦の確認などをしないで済むので

準備時間が団体実技のときよりも短くなっている。

 武器庫に行くと奥においてある双剣(ツインソード)を手に取る。

そして、いつも通り1番乗りでフィールドにつく。フィールドはバトルをするごとに形を変える。

今回は「枯れた森林」だ。

このフィールドは、基本的に枯れた森が広がっているだけだが、中央には同じく枯れた巨木がある。

この巨木は、高さ約150メートル・直径約25メートルという昔ではありえない大きさである。

しかし、今は魔法の種(マジックシード)というものがあり、この大きさは割と一般的なサイズである。

俺は、巨木の外の根元のあたりにすることにした。

フィールドで1番最初に出現するところを、個人実技では

早い順に決めることが出来る。ただし、どこでもいい訳ではない。基本は自分以外の人から

10メートル以上離れていることが条件だ。

しかし今回俺が来た巨木など特殊なものには入れる人数に限りがあることもある。

この巨木の上限は50人だ。

しばらく、根元のところにいると最初は少しずつ。徐々に多くの人がフィールドに流れ込んでくる。

あっという間に、フィールドは人でいっぱいになった。1学年全体の人数は200人だから、

今このフィールドの中に200人の生徒がいることになる。こういう状況になると、

決して狭くないフィールドも狭く感じてしまう。といっても、ピッタリと入っているわけではなく

少しゆとりがあるので必然的に人が集まりやすいところが出来てしまう。

今回のステージで言えば今、俺がいる巨木だ。この巨木の中は簡単に言えばビルのようになっている。

壁には、穴があいているため相手の上をとることが出来るので、有利に戦うことが出来る。

また、俺が通っている「蒼穹(そうきゅう)中学校」に限ることだが木の上にいたほうが、

飛行時間が短くて済むからだ。どういうことかというと、前にプラスアビリティに

ついて説明をしたと思う。プラスアビリティとは、生まれた後からプラスで得た能力のことを言う。

能力を得る要因として「学校で習う」ということが1つ挙げられる。それぞれの学校にはたいてい

「能力石」といわれるものがある。それを使うと能力を受け取る人が問題なければ能力を得ることが出来る。

そして、使えば使うほど能力が強くなっていく。

例えるなら、筋肉を使えば使うほど力が強くなるようなものだ。

しかし、ファーストアビリティ・プラスアビリティに関係なく2つ以上の能力を使うことは至難の業である。

何十年も練習してやっと2つ同時に使えるようになるくらいだ。

それを、「マルチスキル」と読んでいる。

それを踏まえて説明しよう。

この蒼穹中学校の能力石は飛行能力だ。

だいたい、入学してから1ヶ月がたった。多くの生徒が

その能力を手に入れている。しかし、まだ完全体には程遠い。

だから、あまり長く飛べないのだ。しかも、

マルチスキルがないと飛びながら他の能力を使えないときた。

だから、俺達は落下しながらしか能力を使えないのだ。

それを解決するために、みんな飛ぶ必要のない木の上にいこうとするのだ。 

『残り、1分、です。』杉田先生ではなく、機械の音声でアナウンスが入る。

一瞬、空気が凍ったような緊張感がフィールド内を包み込む。しばらくたつと、

(スリー)(ツウ)(ワン)(スタート)』の合図と同時に固まっていた

空気がわれて全員がいっせいに動き出した。

この巨木にに入ることができなかった人が入ろうと走ってくる。

まずは、こいつらからだ。走ってくる敵を能力を使っていない状態で巨木へ逃げられないように双剣で右へ左へ次々に切り払っていく。そして、ひざまずいた敵は美しくしかし不思議な光に包まれ消えていく。

それが、何重にも重なり俺の通ったところが光の絨毯(じゅうたん)となる。こんな俺も一応Aクラス生、勉強はともかく、戦闘であれば能力を使わなくても

双剣でどうにか上位に入れるくらいのレベルではある。大体の敵は片付けられた。

 次は巨木の中を制圧しよう。炎になると俺は何も警戒せずに堂々と正面からしっかりとそして勇ましく

巨木の中へ入って行った。敵が俺をマシンガンで連続で撃ち抜いてくる。

それを、無視して俺は巨木に火を放つ。敵はまだ撃ち続けている。

なぜ俺が火を放ったかというと2つ理由がある。

1つ目は、俺には効果がなくて(炎のとき)、相手には効果があるから。

2つ目は、回復できるから。俺の能力には変身時に同じものなら取り込んで回復することも出来る。

ただし、もとの体までという条件付きだ。つまり、集めまくって巨人とかにはなれないということだ。

敵の銃弾が切れたらしくもう撃ってきていない。

いつの間にか火が回って敵が囲まれていた。炎をつたって敵の後ろまで行くと腹を突き刺す。

それと、同時に光に包まれ、薄れ小さくなっていくていく。

上の階に行くとすでに戦闘が始まっていた。俺は片っ端から

焼くと次の階に行った。誰もいなかった。その次もそのまた次も人はいなかった。

みんな上の階を目指すというのはいつものことだが何かがおかしい。

一番上まで行くとそこにも誰もいなかった。ありえない、ありえるはずがない。

巨木に人が残らないなんて、しかも1番上だ。俺は腕時計型の端末通称キル数カウンターで

この巨木でスタートした人が何人やられたか確認した。

49人………。あと、1人どこかにいる!

その時、俺はこれまでにない緊張感を覚えた。

本能が油断するなと言っている。

「お前は誰だ?どこにいる?」そう、口にしてみる。



最後まで読んでくださりありがとうございました。

1,2話共に説明が全体的に多くなってしまいました。

その部分も含めてよろしければコメント・評価のほうよろしくお願いします。


《今回の裏設定》

今回出てきた学食のカツカレー。

お値段は500円(税抜き)となかなかお財布にやさしいです。

休日は食堂ごと開放されているので食べることが出来ます。

1回でいいから食べてみたいなー。

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