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八話「十年もすれば」
私たちが例の宿に帰る道を歩いていると、薄っぺらい紙が顔に当たって私の顔に覆い被さる。
「ねぇ、これって……」と雪下さんは驚いた表情をしながら私が顔から剥ぎ取った紙を見つめながら言う。
彼女が驚くのも無理はない。そこに書かれていたのは次のような内容だった。
『以下の者を厳重注意人物として処分を要求するため、捕縛を要する。その対象者の事例は青団隊長と副隊長、及びに対象者以外の団員全員を暗殺。名を熊田秋彦と。なお、対象者を捕縛及び目撃した者には最高の報酬を与えるのでこの事件の責任者赤団長レッドアイに報告を』
熊田秋彦……。それは私たちのミルキー団副隊長であり、私の親友である。そして青団は私を含めてミルキー団にとっては嫌な思いはある。だからと言って一人で対処するとは。それも全員暗殺とは。それにこの事件の責任者は私たちの団長レッドアイさんだ。十年で私たちは確かに強くなった。だが、十年も経てばこういうこともある。
驚いていた私たちの近くの茂みが何やら揺れている。そして滑るかのように四つん這いの人が出てきた。青いフードを被って出てきた顔は……。
「お前……」




