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一話「強くなってここに戻る」
私たちは歓迎の宴と共にご飯などを口にさせてもらい、一晩を過ごした。この宿にいる人数はかなりの数であった。だからこそ安心が出来た。
そして私はベッドから体を起こす。
「起きたか?そろそろ出かけるぞ、荷物をまとめろ。最小限にな」
目の前にはレッドアイさんが椅子に腰掛けて私を見ていた。
「え?どこにですか?」
「お前たちにとっての道なき道だ。それを旅という。宴の時に行ったろ?あの娘もだ」
「もうですか?」
「何を安心し切ってるか分からんが、お前の目の前にいる奴がいつ敵になるか分からない。だからこそお前自身が強くなれ」
「そういうことですね」
「じゃ、先に待ってる……あと昨日のうちに『傘散屋』が来てお前の傘を届けに来てたぞ。テーブルの上に置いてある。逆に昨日だけ使用していた傘二つは返してもらっていた。まっ、驚くなよ。んじゃ」
彼が外に出るなり、私は旅の準備をするのだった。




