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八話「傘作屋」
地図通り歩いてきた私たちは木出てきた大きな小屋を見つけた。そこまでたどり着くと、看板に『傘作屋』と書かれていた。扉を開けようとしたら、その扉は床を擦る音と共に急に目の前から消えた。その代わりに現れたのは私たちと同じ背くらいのおばあちゃんだった。
「何の用だい?」
「えっと……そのぉ……」
私があたふたしていると、雪下さんが代わりに伝えてくれる。
「傘を見てもらいたいんですが……」
「修理代ならお金様を頂く……こりゃあ、何じゃ?半分以上折れちまってるじゃねえか?もしや赤目の野郎の仕業か?まだまだ見たところ若造たちなのに。そういえばあの野郎、珍しい物を持ってくるから待っとけってたなぁ。待ち続けて苔石や石像様になるなよ、とか言ってたが……誰かなるちゅうねんなぁ?」
「……はぁ」
「何で若いのにそんな抜けた返事や。まるで竹から現れた姫様がのっぺらぼうで育てていても顔が現れなくて落胆な返事するような感じなんや?」
「かぐや姫と見せかけたお化けかよ!!」
「一人でボケとツッコミして漫才かい?」
「ちげーよ。レッドアイさんからこの傘をあなたに見せてというから持ってきたんです。修理ではなく珍しい物の方で」
「そうか」
そう言って彼女はやっと傘を取るのだった。




