二話「ミルキー団」
明彦とすみれさんと亮太を引き連れた私は校門に向けて歩く途中に本を読んで待っていたであろう男女五人と会う。同じクラスだったが、先に教室の外に出たクラスメイトである。
「帰るぞ」
私の言葉に反応して彼らもまた校門へと向かった。そして私たちは外に出た。ここにいる九人は先ほど雪下さんが言っていたミルキー団のフルメンバーである。クラスのほぼ三分の一ぐらいの人数である。私たちがやることは困ってた人を助けるのが目的でゴミ拾いのボランティアやいじめられていた子を助けたりなどと行っていた。遊ぶ時も今のように帰る時もほぼ同じ時を過ごすことが多かった。
今もまた他愛のない会話を話しながら歩いている。そんな時にあの話題を言い出したのは明彦だった。
「お前ら、知っているか?今朝聞いた話なんだけどな。黒いフードをかぶったローブの男が声をかけてきたって話」
「やめなよ。そんな話したらホントに出てくるから」とすみれは困惑した顔で言う。
「いや、大丈夫……おい……マジかよ?ホントに来る……」
歩いている私たちに近寄って来る黒いフードを着た何者かを見た明彦は話していた口を止めらせる。私たちの体もまたその場で止まった。いや、それだけではない。先ほどまで吹いていた風までもが止まっているのだ。ただ動いている者は一人いた。こっちに向かって来る黒いフードをかぶった男だった。彼は私たちの目の前で止まった。そして静かに話し出した。
「君たちは”宝”を信じるかな?信じるのであるなら君たちが進む方向に森があるだろう。ふっ、運がいいな。灰色の雲が君たちを歓迎しているようだ。もしその森の中で雨が降り出して道に迷ったら急に洞窟が現れることがある。詳しいことはあえて言わない。信じるならその洞窟をたどって行け。では、またご会いできる時まで……」
そう言いながら彼は私の視界から消えた。しばらくすると、私たちの自由は解かれた。後ろを見ると、彼の姿はもうなかった。




