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十話「選出」
彼はそう言うと、ふと目が覚めたような顔をして言う。
「危ない危ない。言い忘れてたが、基本戦術の三つに寄り添うかのように盾型という守りがある。それぞれの型で異なるので今後学ぶといい。さて、始めるか。まずは君からだ」
一人の男の子が彼と同様に傘を構える。
「水をイメージしろ。それは勢いの強いものでも水の泡でもよい。イメージしろ。そして前に押せ」
レッドアイさんの教えに合わせてやってみせているが、何も変わりない。
「ハズレだな。さて、次は君だ」
こうしてミルキー団の仲間が次々試していくが、明彦を含めて誰も出来ていない。今度は雪下さんの出番だった。
「みんなができないのに私ができるとでも言うのかしら?」
そう言って彼女は傘を押す。するとゆっくりとした炊飯器の釜を二つ重ねたような大きさの泡が的に向けて進んで行き、最後には炎の的に当てて水を飛ばして的と共にその場から消えた。




