32/79
八話「基本戦術」
私たちは野原で傘を持って何やら素振りをしている仲間たちの側に行く。私たちが来ると、仲間たちは素振りをやめた。
「やれやれ、お前ら。死ぬ気はあるか?」
レッドアイさんは私たちから離れて素早く前に立って言う。私はそんな彼に言う。
「何を言ってんですか?こんな世界で死ぬわけ……」
私の言葉の途中で夢の中での出来事が私の体を震わせた。
「ふん。どうやら、お前らが元住んでいた世界はどうやら平和だったようだな。それにお前らにとっちゃ、その傘はその象徴の一つとでも言うくらいの振る舞いだ。……そうだな、面白いものを見せてやろう。この世界の傘はな、三種類の能力が備わっている。お前らが目にした銃型と剣型。そして才能が傘に認められた者にしか習得できないであろう魔法型だ……こんなふうにな」
彼はその場に落ちていた木の枝を投げ飛ばした。その直後に傘を取っ手を持ち、木の棒に目がけて下の部分をその方向に調整して前に押し出した。すると火の玉がそこから一つ飛んだかと思えば、その木の枝は燃えた。野原に落ちた瞬間、彼がまた同様に傘を押したらそこに付いていたであろう火は消えて一筋の煙が立ち上る。その枝がある方に行くと、そこには黒く焦げた木の枝が野原に寝そべっていたのだった。




