魔法学校で補習ですけど何か?
初めての投稿です。
どうぞ宜しくお願いします。
からん、からんと音が響いておりました。
時々、唸り声が混じります。
ギギッ………と木のきしむ音も聞こえ、それはまるで…………
お化け屋敷?
失礼な。
からん、からんって音は私の道具、唸り声も私のもの。
木のきしむ音?木製の古い椅子ですよ。
ここは魔法学校召喚術科4級生の教室。不自然なことなど何にもありません。
室内には私一人。
何故一人、唸り声を上げながら放課後に残っているのか。
そう、つまりは補習ですけど………
とにかく、そのあたりからお話いたしましょう。
「これで前回の実習のまとめは終了。では、4級生の授業最大の難関に挑んでもらいますよ。」
先生は、チョークでカツカツ鳴らしながら「街の召喚術」と書きました。
みんなは、ため息をつきます。当然ですけどね。難関ですから。
で、私もそっとため息をついたのですが。
先生が「まずは手順を説明します」と言い終わらないうちに、授業終了の鐘が鳴りました。
この授業で、全て説明が終わっていれば、もっと楽だったんでしょうね。
一週間後、私は地獄を見ます。
ふと、「あれ、体が熱い?」と思った私は、魔力計を棚から引っ張り出しました。
「……うわ」
魔力不足。つまり、風邪に伴う熱でした。
知ってました?
魔力は、精神力と体力の集合体が水分と混じったものなんですよ。
つまり、空気中にも魔力は含まれているということ。
ニンゲンも吸収します。
それを別エネルギーに変換できるかどうかが、ニンゲンと魔法使いの違いです。
とにかく、私は熱を出して寝込んでしまったのです。
その日も、例の授業があったのに。
短いですが、一旦区切ります。
ありがとうございました。