僕は子供です。2
暇潰し程度にお読みください。
家を出てすぐ、僕はいつも行くの丘に向かった。
丘の頂上には一本の大きな木が生えていて、そこが僕らの集合場所だった。僕らというのが、
「おーい、レーン。遅かったな!」
「レーンはきっとマーレさんのお手伝いをしてたのよ。」
「それなら、僕だってしてきたよ?」
「お手伝いをしてない子なんて、この村にはいないでしょ!まぁ!私は頼まれるのが嫌で黙って出てきたんだけどね!」
まず、この中で一番体が大きくて、決断力のある。このメンバーのリーダー、ガイ。
次に、おっとりとしていて、少し天然のマイン。
3人目が、気弱だけど、優しいスン。
4人目が、元気で、お茶目なラン。
そして、僕を含めたこの5人がいつものメンバーだ。
「遅くなってごめん。それと、ラン、帰ったらまたお母さんに怒鳴られるね。言い訳は考えたの?」
「いいのよ!怒られるのはなれたし、それにどうせ怒られるんだから、言い訳なんて考えるだけ無駄よ!」
「それもそうだね。」
そういうと、皆が笑った。ひとしきり笑い終わると、ガイが話始めた。
「じゃあ、今日は村の外れの川の向こう側に行くぞ!」
「いいわね!」
「危ないよ、川の向こうは魔物が出るからって、パパもママもいってたし。」
「スンの言う通りだわ。だって魔物は怖いのよ?」
「スンもマインも怖がりだな、大丈夫だ!俺がついてる!」
「そうよ!それに私もいるし!ねぇ、レーンもそれなら安心よね?」
いつも思うけど、どうして子供はこんなに自信に満ち溢れているんだろうと、少し呆れながらも、僕は答えた。
「そうだね、ランがいれば安心だ。」
まだ魔物というものを見たことがないので興味があったのと、このピンヘ村の周りには、そこまで狂暴な魔物は出ないと父親のカインから聞いていたため、いざとなれば、魔法で皆で逃げるくらいの時間は作れると思い、賛成することにした。
「よし!じゃあ、多数決で今日の行き先は川の向こう側に決定!」
そうして、僕らは村外れの川に向かって出発した。
この後、僕は自分が自信過剰な子供と変わらないことを痛感することになるのだった。
読んでいただき、ありがとうございます。